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意外と知られていないことだが、インフレの原因は、政府の過剰な通発行以外のなにものでもない。

つまり、政府が、金など実体のある価値の裏付けがまったくないままに、紙を発行するからインフレは起こるのである。

このインフレには隠れた意図がある。

政府が金の裏打ちのない紙を大量に印刷して市中に流通させれば、物に対してお金が余るからお金の価値が下がる。お金の価値が下がれば、政府が借りている金も実質的な価値が下がり、国債の価値が下がるわけだから、負債は軽減される。

だから、政府が金などの実体ある価値の裏打ちなしにお金を発行できるシステムは、著しく不公正なシステムなのである。政府は、このシステムを利用して、金を貸している人から秘密裏に搾取できる。

米連邦準備委員会議長アラン・グリーンスパンはかつて金本位制主義者であった。彼は『オブジェクティビスト』紙に寄せた『金と経済的自由』という題の文章の中で、「健全なと繁栄と自由の間には密接な関係がある」と述べた(“Gold and Economic Freedom” (The Objectivist, July 1966))。

「金本位制に対するほとんどヒステリックとも言える敵意は、あらゆる種類の国家主義者が一致して抱いている感情である。彼らは、金と経済的自由とが不可分の関係にあることを知っているようだ。」

政府が赤字財政に陥るのは、単に使い方が荒いからだけではなく、搾取のために意図的にそうしているからでもある、という。

「大きな政府と紙に賛同する人々が密かに心に抱いている『卑しい秘密』とは、赤字国債発行による赤字財政支出は『富を秘密裏に搾取しようとする計画』以外のなにものでもない。」

インフレによってお金の価値が下がれば、貯蓄の実質的な価値も低下するのだから、これはあらゆる市民を巻き込む問題である。

「金本位制でなければ、インフレによる搾取から貯蓄を守る方法はまったくない。」

これは、国家による市民に対する陰謀である。中央銀行による独占的な通コントロールを許すことによって、国民は意図せずに、国家を合法的な搾取者にしたてあげているのだ。

これは、1930年代にはじまる新しい制度である。

1930年代まで、大多数のアメリカ人は、紙を信用せず、商品(commodity money)だけを信頼していた。彼らは、中央銀行が独占的に通制御や利率制御を行うことを認めていなかった。

また、アメリカの建国の父たちは、反紙論者だった。

ジェームズ・マジソンは、大陸ドル(Continental dollar)の忌まわしい記憶から、「紙の悪影響」を警告した。ヴァージニア州代表ジョージ・メイソンは、「紙に対して激しい憎しみを抱いている」と語った。憲法会議の、コネティカット代表オリバー・エルスワースは、この会議のことを「紙を幽閉するよい機会」と考えていた。

憲法会議に出席したほとんどすべての代表者たちが紙を悪とみなしていたため、憲法は、金と銀だけを合法的なとして認めると規定している。紙も中央銀行も禁止された。

経済的な理由のほかに、マジソンは、道徳的な理由も挙げて、「(紙は)、人と人との間の信頼関係を壊し、議会や産業への信頼を壊し、人々の道徳を破壊し、共和制政府への信頼を破壊する」と述べた。

「建国の父たちは、不正なはかりや、混ぜ物をした銀、水で薄められたぶどう酒を禁止する聖書の戒めをよく知っていた。健全なの問題は、歴史を通じて、経済的・政治的問題だけではなく、道徳的な問題でもあった。」(ロン・ポール:http://www.lewrockwell.com/paul/paul124.html

つづく

 

 

2003年12月2日

 

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