ブッシュ大統領の好戦性はキリスト教原理主義のせい?

 

今、ニュースステーションにブッシュ大統領を教えたというツルミとかいう教授が次のように発言していた。

「私が教えた頃、彼は、キリスト教原理主義者ではなかったが、卒業後南部のキリスト教の影響で原理主義者になり、神がかったことを言うようになった。そういった意味において彼は、オサマ・ビン・ラディンと同類であり、非常に危険である。」

いくつかの致命的な誤解をしており、こういった誤解は、キリスト教を知らない人間の間において一般的であるので、訂正し、誤解を解く必要があると感じた。

まず、

ジョージ・ブッシュ大統領の好戦的態度を支えているのは、アメリカン・エンタープライズ研究所( http://www.aei.org/ )や、ワシントン近東政策研究所http://www.washingtoninstitute.org/を牙城とする新保守主義(ネオコン)の政治理論であって、キリスト教原理主義ではない。

ネオコンの中心にいるのは、ポール・ウォルフォウィッツ国防副長官やチェイニー副大統領(前イスラエル系軍事研究所「国家安全保障問題ユダヤ研究所」(JINSA、 http://www.jinsa.org )顧問)であり、ネオコンの人々はイスラエルと密接な関係にあり、イスラエルを否定する政権(イラクのほかイラン、シリア、サウジアラビアなど)の転覆をもくろんでいる
(http://www.thenation.com/doc.mhtml?i=20020902&s=vest)。

田中宇氏によると、イスラエルは、ネタニヤフ政権以来、ネオコンを通じてアメリカを中東問題に引きずりこみ、ヨルダンからハシミテ家を追い出して、そこに西岸やガザなどにいるパレスチナ人をヨルダンに移住させてパレスチナ人の国を作り、パレスチナ問題の最終的な解決とすべきと考えているという。そして、反イスラエルである現在のイラク政権を倒して、ヨルダンから追い出されたハシミテ家にイラクを統治させる計画なのだという。この計画は、イスラエルのシャロン首相が1970年代から言いつづけてきたことであるらしい。

http://tanakanews.com/

また、ブッシュ大統領は、父ブッシュと同様、イェール大学卒であり、イェール大卒生だけが加入できる秘密結社スカル・アンド・ボーンズのメンバーである。
スカル・アンド・ボーンズは、米国の様々な主要な機関(CIAなど)に巨大な影響力を持ち、数多くの大統領を輩出した米国で最も強力な秘密結社である。
スカル・アンド・ボーンズの目標は、アメリカを中心とする「新世界秩序」、世界統一政府の樹立である(http://www.millnm.net/qanda/sculb.htm)。それ
は、アメリカの軍需産業などの利益を代表しており、冷戦後、ソ連に代わる、世界にアメリカと対峙する「新しい敵」を求めている。


ブッシュ大統領がキリスト教原理主義者で、それなるがゆえに好戦的であるというような単純な分析をし、世論を反キリスト教化、反聖書化することを絶対に傍観してはならない。

 

 

03/01/25

 

 

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