白人至上主義、人種差別主義の危険

 

<ご質問>

米国にある「アーリアン・ネーションズ」や「KKK」といった人種差別団体は次のような奇怪な神学思想を持っています。原罪というものはエヴァとサタンがセックスしてユダヤ人の祖先であるカインを産んだことだと考えています。彼らはさまざまな聖書の記述を用いてサタンも肉を持つことができると解釈しています。

 

<お答え>

サタンは人間や動物にとりつくことはできても、固有の肉体を持つことはできません。もし持つことができるならば、サタンは創造者であるということになります。サタンに創造の力があるなど聖書のどこにも述べられていません。

また、ユダヤ人の祖先は、アブラハムであって、カインではありません。

原罪とは、全人類の始祖アダムとエバが堕落したために追加されたものです。それゆえ、カインの末裔だけが原罪を負っていると考えることはできません。

彼らの聖書解釈は、「私的解釈」であり、異端です。

 

<ご質問>

さらに、カインの末裔はノアの洪水も生き延びて真のイスラエルの中に入り込んできてイエス・キリストを殺したとみなしています。

 

<お答え>

人間の中で、「ノアとその家族だけ」が箱舟にのり、その他はみな滅びたと聖書は述べています。

 

<ご質問>

彼らは蛇の子孫(すなわちサタンの子孫)であるユダヤ人と白人であるアダムとエヴァの子孫とが戦っていると信じ込んでいます。

 

<お答え>

聖書が述べている対立とは、キリストを信じる人々とサタンや悪霊との間の闘いです。パウロは、我々の闘いは、「血肉に対するものではなく、悪霊に対するものである」と述べています。

 

<ご質問>

ちなみに、モンゴロイドや黒人は彼らにとっては獣でしかありません(この点に関しては、彼らの主張に統一性があるわけではありませんが、白人至上主義ですので有色人種を攻撃することには変わりありません)。

 

<お答え>

白人至上主義や人種差別思想は、ヒトラーの、ユダヤ人・ロシア人・ジプシー大虐殺を生んだ非常に危険な思想です。しかし、アメリカは公民権運動まで、普通の市民や牧師たちすらも、このような人種差別的な発言を平気でしていました。現在でも、アメリカの最上流階層は、WASP至上主義者です。

 

<ご質問>

これが白人至上主義のおおまかな神学の主要なイデオロギーであるわけですが、この主張に反対している人の根拠の中に「カインとアベルは双子である」というものがありました。もし、カインとアベルが双子であれば、白人至上主義者の理論は成立しなくなります(基本的にKKKなどのもっている神学は自家撞着、論理破綻したものばかりなのですが)。

 

<お答え>

カインとアベルが双子であることを示す個所はありません。

彼らは、どちらもアダムとエバの子供であるとはっきり書いてあるのです。聖書にはっきりと書いてあることで反論しないと自分もサタンの罠にはまってしまいます。

 

 

02/01/17

 

 

 

 




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