無神論と進化論は絶対に調和できない

 

 現在テレビなどで生物や宇宙についての説明は、ほとんどが無神論的進化論の世界観に基づいている。生物も宇宙も、超越者なしで進化してできたという前提に立っている。しかし、そもそも、「超越者はいない(または、いたとしても宇宙の誕生や成立には関与していない)」という命題と、「宇宙は進化してできた」という命題は原理的に両立しない。無神論と進化論は絶対に調和できない。

 

 なぜならば、この宇宙は超越者なしで成立している、つまり、神とか超越者が外側から何かのエネルギーや物質を加えて成立しているのではないと言うことは、宇宙は孤立した体系であるということになるからである。御存知のとおり、孤立系においては、エントロピーは増大の一途をたどり、秩序は不可逆的に無秩序化するというエントロピー増大の法則が成立する。

 

 ビッグバンの混沌状態から始まって、まず水素とヘリウムの混合ガスが創生され、それがしだいに進化し組織化されて、宇宙が形成され、星が誕生し、生命が発生して、今では120兆もの接続回線を持つ精妙複雑な仕組みのヒトの脳までが出現したというストーリーは、エントロピー増大の法則の違反である。

 

 宇宙が孤立した系であると考えるならば、宇宙の中では秩序は無秩序化する以外にはないと結論しなければならないのに、その逆のことを進化論者は主張している。

 

もし、進化があったと言いたいならば、無神論を捨てて、超越者の存在を認めなければならない。超越者がいれば、宇宙は閉じられた系ではなくなり、エントロピーが減少する可能性も出てくるからである。

 

 

 

 




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