正統主義キリスト教による改革の訴え

 

 再建主義の教理はみな、言われてみれば、ああそうか、といえる当然至極のものばかりである。

 しかし、神が聖書において啓示されたことがらを教理として発表するということは、大変な戦いである。

 なぜならば、サタンは、正統的な教理を発表されることを第一に恐れるからである。

 事実、ラッシュドゥーニーのもとには様々な脅迫の手紙が届き、死刑制度を擁護するということで、幾度も様々な教会において説教することを拒まれてきた。

 グレッグ・バーンセンは、ウェストミンスター神学校においてヴァン・ティルからこれほど優秀な学生はいなかったと言われ、回りからも「ヴァン・ティルの後継」といわれながら、神学校に残る事はおろか、卒業後、長い間、セオノミーを唱えるということで、教団から任職を拒否された。

 しかし、後日、バーンセンは、ウェストミンスター神学校で教鞭をとったし、再建主義者の著作を用いて授業が行われるようにまでなった。

 アメリカにおいて、カリスマ派の一教団をのぞいて、再建主義が異端視されたことはない。

 むしろ、ラッシュドゥーニーの影響は、キリスト教界のきわめて広範囲に及んでいる。

 改革派、長老派はもとより、フランシス・シェーファーらを通じて福音派に、ジョン・D・ガール博士らを通じてメシアニック・ジューに、著作はプロライフ運動に多大な影響を与えている(中絶クリニックへの実力行動(人間バリケード)に対してラッシュドゥーニーが反対の意を唱えた結果、ラッシュドゥーニーへの献金は激減した)し、アメリカのホームスクール運動、クリスチャンスクール運動はラッシュドゥーニーの著作Messianic Character of American Educationと、法廷援護の奉仕(彼は、ホームスクーリングをする両親に対する政府側の訴訟において無料で証言台に立ち援護してきた)に多大な恩恵を受けている。創造科学も、彼がGenesis Floodの出版を働きかけたことに大きく影響されている。

 これからは、キリスト教再建主義(Christian Reconstructionism)の影響は政治の領域まで及ぶ大きな運動に発展するだろう。クリスチャンは、世から逃げ出す(最近の誤った携挙信仰)のではなく、世の光、地の塩にならねばならないという至極あたり前の信仰が復活しなければこの世は益々暴虐と虚偽に犯されて行くことであろう。

進化論とヒューマニズムを教えることによって、学校は暴力の巣窟となり、銃犯罪が氾濫するという危機感がようやくアメリカのクリスチャンの両親を教育改革へと駆り立てるようになった。日本においても、このまま進化論とヒューマニズムを教えていけば、学校は地獄と化すのは目に見えている。次世代をめちゃくちゃにしたくなければ、創造教理に立つ正統主義キリスト教の影響を増大する以外には解決がない。

 

 

 




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