DNAの同じ位置に同じ突然変異を起こした雌雄が同じ時期・場所に出会って交尾した?

 

 遺伝子とは、DNAの上において遺伝に有効に作用する部分であるという。つまり、DNAの中には遺伝において役に立たない部分がある。

 さて、雌雄どちらかの動物に突然変異が起こって、ある形質に変化が起こったとしても、異性のちょうどその形質を支配する遺伝子の同じ部分に同じ変異が起こっていなければ、その形質は遺伝しないと思うのであるがいかがだろうか。

 例えば、雄の蜘蛛のDNAに突然変異が起こって、巣を作る本能が偶然に生じたとしても(こんなこと信じられないが)、雌の蜘蛛のDNAにも「ちょうど同じ位置に、同じ変異が」起こらなければ、その子供に本能は伝わらないのではないだろうか。

 はたして、こんなこと実際に起こるのだろうか?

 巣を作る本能を生み出すために塩基が偶然に並ぶということだけでも奇跡なのに、それと同じ変異が同じ位置に偶然に起こった異性の出現を待たなければ形質は遺伝しないとすれば、私は、突然変異によって進化は起こらないと断言できる。

 そもそも、同じ変異を起こした蜘蛛が、地理的に交尾不可能な場所にいてもダメなのだ。また、時間的にも、ずれがあれば、ダメである。時間・空間において、ぴたっと一致したカップルが現われなければその優れた形質を子孫に伝えることができない。

いかに数十億年という時間を設定したとしても、このような奇跡の連続に頼らざるを得ない理論というのは、科学としては、あまりにも脆弱ではないのか?

 

 

 




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