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ハトの帰巣本能と進化論

 

 

(1)先ほどラジオで、動物の体内地図について解説する番組があった。

 動物が帰巣できるのは、動物や昆虫の脳に地形を描くための領域が先天的にあるためだという。

 30度ずれたプリズムをフクロウの目にかけると、30度ずれた方向に帰るという。

 

 また、帰巣行動と体内時計の関係についても興味深い話しをしていた。

 ハトは太陽と自分の体の角度を計算しながら帰巣するが、太陽は1時間に15度移動するわけだから、太陽の移動を計算に入れて飛行しなければ、もとの巣に正確に戻れない。

 3時間飛行した場合、もとの巣に戻るためには、3時間分の太陽の移動、つまり、15x3=45度のずれを考慮しなければならない。しかし、実際、ハトはこれを計算しているのだという。

 

 さて、進化論者は、こういった計算能力も、遺伝子の突然変異によって身についたというのだろうか。

 突然変異によって、塩基配列に加えられたランダムな変化が、このようなきわめて緻密な合目的的な機能を獲得せしめたというのだろうか。

 

(2)発生後の獲得形質は遺伝しないという事実が明らかになってから、突然変異による遺伝子のランダムな変化が、進化を可能にしたということになっているのだが、残念ながら、ランダムな変化が有意な器官を作る可能性はほとんど0である。

 

 サルにパソコンをたたかせても、何億年まっても、シェークスピアの戯曲を書かせることはできない、ことからも明らかである。

 

 ランダムとか偶然は、有意を生まず、逆に秩序を無秩序化する。

 

 画像データにランダムな変化を加えて、富士山の絵を描くことができるだろうか。

 

 ランダムが不可逆的に秩序を無秩序化することに対して、自然にもわずかの秩序化の可能性があるという議論が最近なされたようだが、苦しい言い訳にすぎない。

 

 ショウジョウバエの実験において、突然変異によって生まれるハエの形質は、どれをとっても、生存に不利なものばかりである。ちぢれた羽とか、足の奇形とかばかりであって、超ハエが生まれたなんてことは聞いたことがない。

 

 それは、「ランダムは圧倒的に非有意を生み出すしかない」からである。

 

 確率は正直である。ランダムや偶然は、圧倒的に秩序を無秩序化するのであって、わずかなゆらぎがあったとしても、この無秩序化を食いとめることは不可能である。

 

 もし進化論が、「このわずかなゆらぎが、無生物からきわめて精緻な自然や生物や人体を生み出した」とするならば、「どうして、自然は、この圧倒的な無秩序化の洪水の中にあって、有意な組織を生み出し、秩序化を達成できたのか。」を説明しなければならない。

 

 さて、どうして、ハトの脳を支配する遺伝子におけるランダムな変異が、ハトの脳に「地図把握」の機能や、太陽の移動に伴なって生じる角度補正の能力を与えたのか、進化論者は、説明しなければならない。

 

 どうして、ランダムな変異が、ハトの脳を無秩序化せずに、逆に、高度な帰巣機能を与えたのか。

 

 単なる適者生存、自然淘汰では、説明しきれないだろう。

 

いかがだろうか。

 

 

 




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