かぶり物について

 

<質問>
新約時代においてかぶり物には意味があるのでしょうか。

<答え>
聖書において、かぶり物は(1)栄光と、(2)聖別・保護を表しています。

(1)栄光

「あなたは主の手にある輝かしい冠となり、あなたの神の手のひらにある王のかぶり物となる。」(イザヤ62・3)

「知恵のある者の冠はその知恵。愚かな者のかぶり物はその愚かさ。」(箴言14・24)

「町を行き巡る夜回りたちが私を見つけました。彼らは私を打ち、傷つけました。城壁を守る者たちも、私のかぶり物をはぎ取りました。」(伝道者5・7)

「神である主はこう仰せられる。かぶり物は脱がされ、冠は取り去られる。すべてがすっかり変わり、低い者は高くされ、高い者は低くされる。」(エゼキエル21・26)

かぶり物は、王冠のように栄光を表現します。

(2)聖別・保護

祭司は、かぶり物と祭司服をつけることによって、頭も体も神の義によって覆われ、聖別されていることを示します。

「彼の頭にかぶり物をかぶらせ、そのかぶり物の上に、聖別の記章を掛ける。」(出エジプト記29・6)

「聖なる亜麻布の長服を着、…亜麻布のかぶり物をかぶらなければならない。これらが聖なる装束であって、彼はからだに水を浴び、それらを着ける。」(レビ記16・ 4)

「私は義をまとい、義は私をおおった。私の公義は上着であり、かぶり物であった。」(ヨブ記29・14)

大祭司であるキリストは、完全無欠の義人でしたが、普通の人間であった祭司は、全身を義の衣によって覆われなければなりませんでした。それなしには、彼らは神の前に出ることはできませんでした。祭司は民を代表しているので、祭司が神の前に出るときにこのような服装をしていたということは、民も同じような格好をして、罪を覆わなければならないということがわかります。

神が用意された衣服である「キリストの義」によって、人間は、神の眼から自分の罪が隠れるようにすべきであるということが祭司の服装において表現されています。



新約聖書において、パウロは、長髪は、かぶり物として、女性に与えられていると述べています。

「女が長い髪をしていたら、それは女の光栄であるということです。なぜなら、髪はかぶり物として女に与えられているからです。」(1コリント11・15)

それゆえ、女性の長髪は、(1)栄光と(2)聖別・保護の意味があります。

(1)礼拝において、短髪の女性がかぶり物をつけないことは彼女にとって恥なのです。

「しかし、女が、祈りや預言をするとき、頭にかぶり物を着けていなかったら、自分の頭をはずかしめることになります。それは髪をそっているのと全く同じことだからです。 」(1コリント11・5)

短髪の女性が礼拝においてかぶり物をかぶることは、自分の栄光を保つことを意味します。

「女がかぶり物を着けないのなら、髪も切ってしまいなさい。髪を切り、頭をそることが女として恥ずかしいことなら、かぶり物を着けなさい。 」(1コリント11・6)

(2)女性の長髪は、自分が権威の下にあることを表現しています。妻は夫の権威の下にあり、夫によって保護されるべき存在です。キリストの義が教会を覆い、保護するように、夫は妻を愛し、身を呈して彼女を守るべきです。

「夫たちよ。キリストが教会を愛し、教会のためにご自身をささげられたように、あなたがたも、自分の妻を愛しなさい。…そのように、夫も自分の妻を自分のからだのように愛さなければなりません。自分の妻を愛する者は自分を愛しているのです。 」(エペソ5・25,28)

男性は、礼拝においてかぶり物をつけることを禁止されています。それは、男性が神の権威を象徴しているからです。

「男はかぶり物を着けるべきではありません。男は神の似姿であり、神の栄光の現われだからです。…」(1コリント11・7)

旧約聖書の礼拝において祭司の服装は、キリストの義によって罪を覆われていることを象徴していましたが、新約聖書の礼拝において男性の服装は、被保護者を象徴すべきではありません。

新約時代において、男性はキリストの権威を象徴すべきなのです。

そして、女性は、その権威に守られている教会を象徴すべきです。

新約聖書になって、礼拝における服装は、「キリストと教会」の関係を表現するように変わりました。

旧約聖書において、かぶり物は、栄光を象徴していましたが、新約聖書において、男性のかぶり物が栄光を表すと記している個所はありません

それゆえ、礼拝において、男性が帽子をかぶったり、キッパをつけることは、ふさわしくないと思われます。

まとめ:

中身が大切だから、という理由で、今日の日本の教会では服装に無頓着になる傾向がありますが、聖書は、私たちの服装を通じて神を象徴すべきと教えています。正しい礼拝の回復のためには、次の原則を守る必要があると思われます。

(1)男女とも神の前に出るのにふさわしい威厳のある服装をすべき。
(2)男性の服装は、キリストの権威・力・保護を象徴すべき。かぶり物をつけない。
(3)女性の服装は、キリストの権威と保護の下にある従順な教会を象徴すべき。長髪であるか、かぶり物をつけるかどちらかにする。

 

 

02/10/18

 

 

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