神国化の方法

 

 神は、イスラエル12部族に、「パレスチナにおいて神の国を作りなさい」と命じられた。パレスチナは、全世界の神国化の第一歩であった。神は、全世界を神の王国とするために、まず、イスラエルを拠点とされた。

 神国化の方法は、(1)礼典と(2)教育であった。

(1)イスラエルの男子はみな、生後8日目に割礼を受けなければならなかった。また、イスラエルの家族は全員過越の子羊を食べなければならなかった。これは、イスラエルが神との契約の中におり、神の民であることのしるしであった。つまり、イスラエルは神の国建設を進める神の軍隊であった。割礼は神の国に入るための礼典であり、過越は神の国の住民としての立場を更新するための礼典である。

(2)イスラエル人は、子供に律法を教え、律法を守り行うように指導しなければならなかった。なぜならば、神の国とは、「神の命令が守られる場」だからだ。王の意志が行き届かねば、それは王国とは呼べない。それと同じように、神の国において神の意志が行き届かなければ、それを神の国と呼ぶことはできない。

 さて、キリストは昇天されるときに、12弟子を集めて、「全世界の国民を弟子とせよ」とお命じになった。

 全世界の神国化の方法は、イスラエルと同じように(1)礼典と(2)教育であった。

(1)信仰に基づくバプテスマによって、異邦人たちは神の民となる。「もはやユダヤ人もギリシャ人もない。」キリストの贖いを信じたあらゆる国民は、神の国の国民である。聖餐は、神との契約更新の礼典である。それゆえ神の国の国民でない人は、聖餐のパンとぶどう酒に与れない。

(2)「わたしが命じたすべてのことを守るように教えよ。」とのイエスの命令は、神の国の基本である。神の国とは王なるイエスの意志が完全に遂行される場所である。それゆえ、神の命令を無視する者は神の国から追い出される。

 神は、アダムに神の国を地上に作るよう命じられた。

 同じ命令がノアに与えられ、イスラエルに与えられた。

 イエスは、弟子たちに全世界を神の国に変えなさいと命令された。あらゆる国民、民族がイエスの弟子となり、イエスの命令を守り、全世界においてイエスの御心が行われるようにしなさい、とお命じになった。

 その神国化の方法は、礼典と教育であった。

 クリスチャンの使命は、家族や友人、知人に伝道し、バプテスマを授け、神の法を守るように教えることにある。

このことによって、神の民は増え、ついに神の創造の目的――全地の神国化――が達成される。

 

 

 




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