正統派とは何か?

 

正統か異端かは、使徒的権威を巡って争われた。

つまりだ。使徒たちはイエスに直接に任命をされ、キリストの御業の直接の目撃者であり、証人であるから、使徒を受け入れる者はわたしを受け入れる者であるとすらイエスは宣言された。

だから、新約聖書の正典性も、それがイエスの使徒によるかまたは使徒の権威のもとに記した記者によるかが決定的な選択基準だった。

三位一体論の論争にしても、キリストのニ性一人格の議論にしても、それは、使徒的権威のある新約聖書の教えに合致しているかどうかを巡って争われたね。

そして、その争いの中から、各種の古代信条が誕生した。そして、原則として、この信条の権威は古代中世を通して、教会においては権威としてとどまってきた。

だから、宗教改革者がローマ・カトリックを批判したのは、このような信条に対してカトリック教会が違反している点だったね。

カルヴァンがローマ・カトリック側との討論においてさかんに古代教父の権威を持ち出したのは、教父たちが使徒の権威を重んじていたからであって、彼らの人間的権威が大切だったからではない。

だから、プロテスタントは、カトリックに対して自らの正統性を、聖書と古代信条に基づいて主張したわけだ。

 

 

01/06/01

 

 

 

 



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