ポスト・ミレと再臨の時期指定の問題

 

<ご質問>

これから世界が回復して、あらゆる領域がキリストの支配下に入り、それから再臨が起こると主張するならば、マタイ24・36の「ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけが知っておられます」というイエスの御言葉は偽りということになるのではないでしょうか。

 

<お答え>

再臨の時期は明示されていません。しかし、それだからポスト・ミレは間違いであるというならば、プレ・ミレでもア・ミレでも同じことです。プレ・ミレは、「これから大患難が起こり、神殿が建設され、反キリストが再生ローマ帝国から登場する。これが起こらない限り再臨はない」と主張しますし、それはア・ミレでも同じです。

 

ア・ミレの代表的神学者フロイド・E・ハミルトンは次のように述べています。「この時代が終わりに近づくにつれて、悪の勢力は、反キリストに先導された政治・経済・宗教各勢力の強力な同盟として台頭してくるだろう。反キリスト、つまり、不法の人の支配が終わる頃になると、彼はキリストの教会をひどく迫害する…。このひどい患難の中で、多くのクリスチャンが殺されるだろう。しかし、ハルマゲドンの戦いにおいて、サタンとその手下どもが完全な勝利を収めたと思った瞬間に、キリストがシエキナの栄光を帯びて現われる。」

 

つまり、どの立場であっても再臨の前に何らかの前兆や出来事があることを否定していないのですから、純粋な「突然不意の再臨説」を主張できる人はいないのです。

 

再臨の時期が明言されていないのは、あくまでも「再臨はまだだと言ってのんきにしていてはいけない」という警告のためであり、神が歴史の中において何を行われるかについてまったく無関心であってよいというためではないことは明らかです。なぜならば、聖書は私たちが読んで理解するために書かれたからです。

 

イエスは、「全ての国民を弟子とせよ。」と言われました。これは、実現しなくてもよいのでしょうか。全ての国民を弟子化するのは、再臨のキリストの仕事であって、クリスチャンの仕事ではないのでしょうか。そうではありません。明らかに、それは私たちの仕事であると言われているのですから、再臨の前に諸国民の弟子化は起こると考えなければなりません。また、ユダヤ人の回復があると預言されているのですから、それが起こると考えなければなりません。異邦人の数が満ちた後に、ユダヤ人が救われ、それと同時に世界に大きなリバイバルが起こると預言されているのですから、そのような道筋を歴史がたどると信じる必要があります。

 

 

 

 



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