i・MODE 

 

世界はサタンのものか?

 

 

  前千年王国説や無千年王国説の問題は、陰謀説を肯定しているところにある。

 

 終末に近づくにつれてサタンの支配が拡大し、ついには反キリストのもとに世界は独裁政権下に入り、クリスチャンは迫害される(もしくはそれから逃れて携挙される)というような前千年王国説のストーリーは、陰謀の支配を肯定する教えであり、「サタンはこの世界の主である。」ということを暗に認めているサタン崇拝なのだ。(*

 

 聖書は、「キリストは天に上られた。」(使徒1・9)と記している。

 

 天を見上げていただきたい。天には誰がいるのであろうか。

 

 世界の王キリストである。

 

 聖書において、天は神の玉座の象徴である。

 

 現在、キリストは天の玉座に座って、全世界を治めておられる。

 

 ダニエル書7・13−14には次のように書かれている。

 

 「…見よ、人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれた。この方に主権と光栄と国が与えられ、諸民、諸国、諸国語の者たちがことごとく、彼に仕えることになった。その主権は永遠の主権で、過ぎ去ることがなく、その国は滅びることがない。」

 

 キリストが、父なる神のもとに進み、その前に導かれ、主権と光栄と国が与えられ、全世界の国民が彼の支配の下に置かれたと宣言され、事実、復活のキリストは弟子たちに、「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。」(マタイ28・17) と言われた以上、キリストが全世界の王であり、支配者であることを認めないわけにはいかない。

 

 そして、キリストは、この主権に基づいて、「全世界の国民を弟子とせよ。わたしが命じたすべてのことを守るように彼らに教えよ。」(マタイ28・20)と言われているのであるから、「終末に近づくにつれてサタンの支配が拡大する。」というようなことは絶対に言ってはならない。

 

 むしろ、歴史が進展するにつれて、全世界の国民はキリストの弟子となっていくと言わなければならない。

 

 もし、天の玉座に座しているのがサタンであるならば、「終末に近づくにつれて世界はサタンの支配下に入っていく。」とも言えるだろうが、そうではない。サタンは天地の主ではなく、「空中の権を持つ者(つまり、非主権者)」でしかない。キリストが玉座に座している以上、サタンがどんなに抵抗しても、キリストの「諸国民の弟子化」の計画は着実に進展する。(**

 

 

 

 

*)占いも、「この世は神によって支配されているのではない」と暗に認めているので、サタン崇拝なのだ。

 

**)それでは、マタイ24章の「大患難」はどうなるのか?

 

 よく目を凝らして読んでいただきたい。マタイ24章は、世界の終末についての預言ではなく、旧約のイスラエルの終末の預言なのである(『質疑・応答』の『マタイ24章は終末預言か?』を参照してください)。

 

 

 

 

 



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