ショーをやるより聖書をまっすぐに講解したほうが近道である

 


私は、ベニー・ヒンは、一つの「流行」ではないかと思っています。

ベニー・ヒンが、私の知人の牧師について集会の中で預言して「あなたのところには魂や体の病んだ人々が集まる」と言いました。

たしかに、多くの人が集まったのですが、しばらく活況を呈した後に、ブームが去ってほとんど教会員がいなくなりました。

それに、私が彼の前で律法の重要性を主張したところ、「律法は、旧約聖書の時代の話で、新約時代には通用しないから」と、否定されました。

律法を否定するという段階で、ミニストリをやる人としては、致命的な失敗を犯しています。

聖書の根本部分を構成する律法を否定すると、次に何が来るか、と言えば、「牧師の個性」です。

自分のミニストリの中において聖書の御言葉の比重が小さくなればなるほど、牧師のカリスマ性とか牧師の個人的資質が重要になってくる。

永遠不滅の土台である聖書を拒否する度合いが強くなればなるほど、牧師の個性や様々な才能のような、あまり本質的でないものがことさら重要視されるようになる。

ベニー・ヒンのようなショーマンとしての才能、ビリー・グラハムのような大衆の前でのパフォーマンス能力が脚光を浴びるようになる。

教会は、サーカスとか寄席などとあまり変わらないものに変わる。


また、「癒し」とか「奇跡」という本来聖書的なものでも、人集めのための「出し物」と化する。

そこに、サタンがつけこんで、「これをやれば、みんなが寄ってくるよ。」といろんな美味しい餌を提供する。

「聖霊」すらも、サタンが提供した「出し物」に変わっている。

私は、これが、新神学において、「神の言葉」とか「贖罪」という言葉が、本来聖書が意味しているそれではなく、何か別に定義されたものにすり替わる現象と似ていると思いました。

サタンは、賢いので、言葉そのものを変えない。言葉そのものをそのままにしたままに、その内容を変えることによって、人々を実質的に、聖書から引き離している。

その好例が、「按手」だと思います。

聖書において「按手」は、牧師の任命における儀式として登場し、「誰にでも軽々しく按手してはならない」と述べているが、今日の集会などでは、「人寄せパンダ」と化していて、人を選ばずに、あたりかまわず按手を行ない、按手された人々は次々と倒れていく。

このような「すり替え」現象が起きるのは、その根本において、ミニストリを行っている人々が求めているものが不純だからだと思います。

彼らのミニストリは、「神が何を求めておられるのか」を中心とするのではなく、「人々は何を求めているのか」ということが中心となっているように思えます。

それも正しい意味で、つまり「神を愛し、人を愛する」がゆえに「人々の求めに答えたい」というのではなく、「人々の求めに答えることによって、自分に利益を呼び寄せたい」と、ミニストリを商売のようなものと考えている部分が大いにあるのではないか?

結局、彼らは「信徒を牧者のない羊」としている。

自分の利益のために、利用しているからです。

もし自分の使命を「人々に真理を提供し、御言葉と癒しによって養う」ということに置いていれば、今日のような飢え渇きは起こらないはずです。

そして、それはブームのようなものにはならないはずです。


アメリカで、いろんな教会に行きましたが、それらの教会の礼拝の10のうち9つは、「ショー」でした。

テレビ伝道の影響なのでしょうか、牧師がマイクを持って、舞台の上でところ狭しと動き回る。

信徒を壇上に上がらせて、信仰の体験談や、今体験している試練の話などを話させ、祈る。

それも、その人のことを本当に心配しているという雰囲気ではなく、「はい、わかりました。じゃあ、次の人どうぞ。」というように、終始、機械的なのです。「素人のど自慢」じゃないんだから、と思いました。

ただ一つ、感銘を受けた教会は、長老派のバーカーという牧師の教会でした。

牧師はただ聖書を忠実に講解していくだけですが、説教を聴いた後で、本当に満たされ、養われていると感じることができました。

集まっている人も多く、その地方で一番大きな教会でした。

他の教会の教会員である友人に聞いても、「本当は、この教会に行きたいんだけど、親父が牧師だから行けないんだよ」と言っていました。

また、その教会の教会員に聞くと、「私たちは、バーカー牧師の愛に惹かれているんだよ」と言っていました。

結局、ショーで人集めしようとしている教会には愛がないということを人々は知っているのでしょう。

かえって、聖書をまっすぐに講解する「王道」を歩むほうが、近道だということをはやく理解して欲しいものです。

 

 

2003年12月29日

 

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