体制の恒久化について

 


(1)
関西学院大学という大学は、恐らくミッションスクールとして誕生したのであろうが、残念なことに、リベラル化してしまい、骨を抜かれてしまったようだ。

ミッションスクールは、福音を伝えることにおいて「のみ」存在意義がある。単なる世俗の学問を教えるだけなら「ミッション」の看板を上げる必要はないからだ。

しかし、サタンはリベラリズムという「偽神学」を導入して、巧みに換骨奪胎し、姿は「ミッション」だが、中身は「ただのスクール」でしかないものに変えてしまった。

「純粋な福音」を説かなければ、ミッションスクールは、神の国の進展にとってまったく役に立たない。

関西学院大学を創立した際には、恐らく非常に多くのクリスチャンが祈り、献金をし、無数の尊い犠牲が払われたことだろう。

しかし、このような尊い犠牲も、神学を間違えたら、一瞬のうちに水泡と帰すのだ。

だから、「教え」には注意しなければならない。

間違いの第一歩は、「聖書を疑う」ことにある。

サタンが人間に対して行った最初の誘惑の言葉は、「神は本当にそのように言われたのですか?」であった。

ここで、「あれっ?そうかな?」と首をひねらないことだ。

ひとたび首をひねったら、サタンは次から次へと無数の誘惑を送り込み、最後には、学校の創立理念などどこかに吹っ飛び、ミッションスクールという看板だけの廃屋が残るだろう。

今日、全国に、このようミッションスクールが無数に存在する。

ミッションスクールを再興するための対策はひとつ。教授陣の首をすげ替えることだ。

聖書信仰に立つクリスチャンだけを採用すべきだ。

福音的教会の忠実な会員ではない人や、牧師の推薦を受けることができない人を追い出すことだ。

(2)
この地上において、キリスト契約のメンバーシップを司る権威を与えられているのは教会だけである。誰を契約の民とし、誰を除名するかは、聖書を神の無謬の御言葉と信じる教会に委ねられている。

それゆえに、聖書的キリスト教を基盤思想として成立した国家や組織において、大統領、首相、政治家を含む公務員、ミッションスクールの教師、選挙民らの最低条件は、「聖書信仰に立つ教会員であること」でなければならない。

聖書を無謬の神の言葉と信じない人間、聖書の神の主権を認めない人間を、公職につけたり、ミッションスクールの教師に任命したり、選挙権を与えたりすれば、容易に、それぞれの領域において、革命が起こる。

神の国において、神が統治権を認めた人間は、「聖書を神の言葉として信じ、それに服従する柔和な者」だけなのであるから、その体制を維持するためには、聖書的教会のメンバーでなかったり、教会から追い出された無法者に権威を与えてはならない。

そういう意味において、教会は「真理の最後の砦」である。教会が誰でもかれでも洗礼を授け、聖餐を与えるならば、容易に組織の統治権は非聖書的キリスト教徒によって簒奪される。

(3)
「それでは、あなたが、革命はダメだ、民主的な方法によって、徐々に権威を強めていくべきだと言った言葉と矛盾しませんか。」という質問が出るだろう。

今の政体は、非キリスト教的、非聖書的である。このような体制を革命的暴力的手段によって転覆させることはできない。それは、神が立てた権威に対する反抗である。今の体制が否定されるには、今の体制の中にいる人々が、「こんなのは嫌だ」と自分の体制を自ら拒否しなければならない。

だから、我々が第一に求めているのは、「魂の革命」なのだ。ノンクリスチャンがクリスチャンに変われば、クリスチャンは、神の御言葉や神の支配が最善だと信じるわけだから、そのような人々が圧倒的大多数になれば、このような体制への転換を望むだろう。

その時に、「民主的な方法で」聖書的キリスト教的体制が生まれる。そのような体制が生まれて、圧倒的大多数の人々が教会に通い、文化全体が聖書的キリスト教に支配されていれば、人々は、その体制の恒久化を望むようになるだろうから、国の基本法に、体制の維持を堅牢にし、革命の可能性を排除するための条項が加えられるだろう。

「教会のメンバーシップを必須条件とした公務員の人選」はこの体制において必要となるだろう、ということなのだ。

(4)
「何を夢物語を!」と人々は言うかもしれないが、このような、社会や文化が圧倒的にキリスト教的であった時代は、アメリカやヨーロッパにおいて過去に存在したし、4分の1の国民がクリスチャンであるような韓国のような国が現われている以上、「夢物語」とは言い切れない。

聖霊の力は巨大である。いや、無限である。神が望めば、必ずそのとおりになる。聖書において、聖霊が、「そのような時代が来る」と宣言しておられる以上、そのような時代は必ず来る。国民の圧倒的大多数の人間がクリスチャンになり、生活のあらゆる領域を聖書に基づいて「自発的に」再編することを望む時代は必ず来る。

 

 

2003年12月17日

 

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