戦争が長引くことを期待している連中

 

ベトナム戦争時と同様に、どうやらイラク戦争においても、戦争が長引くことを期待している連中がいるらしい。

The Nations誌編集長カトリナ・ヴァンデン・フーヴェルによると、チェイニー副大統領がもと経営していた会社ハリバートンが、イラク戦争の一年前に四半期で5億ドルの赤字を出していたのに、戦後2003年の同四半期に260億ドルの黒字に転換した。これは、主に、イラク復興と石油取引によって得られた数億ドルの利益によるという(http://www.thenation.com/edcut/index.mhtml?bid=7)。

Baltimore Sun 誌が最近報じたところによると、「ブッシュ政権は、国連やNPOが行えば安くすむ仕事をアメリカの企業にやらせて」おり、New York Timesのポール・クルーグマンは、「理念上の理由と、パトロンに利益誘導するために、現在国の舵取りを行っている人々は、環境がどのようなものであれ、公共サービスを民間企業に任せることに決めているようだ」と述べている。

下院議員ヘンリー・ワックスマンとジョン・ディンジェル、及び、マクシン・ウォーターズは、現政権において幅を利かせている戦争受益者や、利益対立の過程を監視するよう委任されている。(3月に、ウォーターズは、現政権が、政府高官を雇っていた会社に契約を与えることがないよう修正案を提出した。4月には、ワックスマンとディンジェルが、会計院に対して、ペンタゴンがイラク再建事業の入札で不正操作をしていないか監査を入れるよう要請した。)

このような内訳を見ても、ブッシュ政権の堕落ぶりは目にあまるものがある。

フランクリン・ルーズベルトは、第二次世界大戦時に「私は、この世界の災厄の結果としてアメリカに一人の億万長者も生まれることを望んでいない。」と述べた。

トルーマンですら、第二次大戦で金儲けしようとする者のことを、「裏切り者」と呼んだ。

ブッシュにはこれくらいの節度もないらしい。

このままでは、副大統領がかつて所属していた会社は、戦争が長引き、復興が遅れれば遅れるほど、仕事が増えて、利益を受けることになる。

カトリナ・ヴァンデン・フーヴェルは、受益制限を設けようと訴えている。「これまでハリバートンや他のアメリカ企業が結んだ契約は、無制限の利益を受けられる契約であった。しかし、今後は、イラク再建のすべての契約は、一定の制限以上の利益を受け取れないような内容にすべきだ」と。

一日も早くアメリカのクリスチャンの目が覚めて、このような悪徳政権が崩壊するように祈り、行動すべきである。


 

 

2003年09月05日

 

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