古事記の原罪神話

 

イザナギとイザナミの結婚の記事において、二人は、天の柱の周りを回って出会い性交する約束を立てたが、最初に話しかけたのは、妻イザナミであった。
生まれた子供は、蛭子といい、望ましくない子だったので、二人は葦の舟に乗せて流した。
神々にお伺いを立ると、「女が先に話したので、このような子供が生まれたのだ」と告げられた。
子供は遺棄によって死に、後に、女も出産によって死んでしまった。

哲学者西田幾多郎は、柱の周りを回る行為は、イザナギとイザナミの近親相姦による結婚のタブーを克服する行為であったと述べる。しかし、この儀式において失敗したため、罪の帳消しの効果を失ってしまった。全人類は近親相姦の罪の結果生まれた。イザナミの死と、娘である天照大神の象徴的死(古事記5)及びスサノオの追放(同17.25)は、彼らの原罪のための贖いを意味しているという。

私は、これは、エバがアダムに先走って善悪の知識の実を食べて罪を犯したことと、その罪の結果、出産の呪いを受けた創世記3・3,16と対応しており、天照大神の岩戸伝説はイエス・キリストの贖罪の死及び復活と対応していると考えている。


 

 

2003年05月14日

 

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