失言大魔神・仙谷氏 ついにレッドカード 守護神の自負はどこへ、厄病神に変身?



 内閣支持率が直滑降し、意気消沈する菅直人内閣でひときわ異彩を放ってきた仙谷由人官房長官についにレッドカードが突き付けられた。弁護士経験に裏打ちされた巧みな弁舌を武器に野党の前に立ちふさがる「守護神」を自任してきた仙谷氏だが、実際には失言や暴言で問題をこじらせてばかり。もはや政権の足を引っ張る「失言大魔神」と化してしまった。(阿比留瑠比)

 26日深夜、参院本会議場の閣僚席に座った仙谷氏にいつもの傲岸不遜さはなかった。問責決議が可決されると苦笑いして一礼。廊下に出ると「ノーコメント」と記者団を振り切った。

 とはいえ身から出たサビといえるほど仙谷氏の悪評は際立っていた。

 「質問に対して侮辱的な発言をする」(自民党の石原伸晃幹事長)

 「出しゃばり、居直り、はぐらかし」(みんなの党の渡辺喜美代表)

 「実に珍妙な詭弁」(公明党の東順治副代表)

 民主党出身の西岡武夫参院議長も「法廷闘争的な答弁をしているが、政治的には通らない」とあきれた。

内閣のスポークスマンが率先してケンカを売るのだから、野党との溝は深まるばかり。公明党が態度を硬化させたのも仙谷氏の対応が要因だった。首相がいくら「熟議の国会」を望んでもかなうはずはない。

 沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件では、仙谷氏の相次ぐ判断ミスが事態を悪化させた。しかも外交・安保と刑事訴訟法の議論をすり替え、自己正当化したため批判は増幅された。

 「(船長を除く)14人と船がお帰りになれば、また違った状況が開けてくる」

 仙谷氏は中国人船員と漁船を中国に戻すことを発表した9月13日の記者会見で甘い見通しを示したが、中国はさらに態度を硬化。那覇地検が24日に「日中関係を考慮」して中国人船長を釈放すると、仙谷氏は「地検独自の判断だ。それを諒(りょう)とする」と語り、通常の刑事手続きだと強調した。

 法務省の西川克行刑事局長は10月25日の参院予算委で「この事件以外に外国との関係を考慮した例は承知していない」と前例のない対応だったと認め、仙谷氏の詭弁を突き崩した。
仙谷氏は衝突時の映像公開も断固拒否、映像が流出すると「犯罪行為」と断じた。「逮捕された人が英雄になる。そんな風潮があっては絶対にいけない」(11月9日の衆院予算委)とボルテージを上げた。

 中国人船長が帰国後英雄扱いされたが、これに言及はなし。流出を認めた海上保安官は結局逮捕されなかったが、仙谷氏が前言を撤回することはなかった。

 さらに仙谷氏は事件の責任が自らに及ぶと「政治職」と「執行職」という造語をひねり出し、責任を海保の鈴木久泰長官一人に負わせようとした。この姿勢が国民の怒りと失望を招き、内閣支持率は2カ月で4割以上急落したが、仙谷氏が責任を感じている様子はうかがえない。

 幕末、江戸城の無血開城を導いた勝海舟は明治維新後、「国家のためだ」として役職を退こうとしない高齢の役人にこう説いた。

 「それはいけない。自ら欺くにも程がある。昔にも、お家のためだから生きるとか死ぬるとか騒ぐ奴がよくあったが、それはみな自負心だ。うぬぼれだ」。

厄病神は、早くお引取りだ! 
http://sns.mynippon.jp/?m=pc&a=page_fh_diary&target_c_diary_id=147418

 

 

2010年11月27日

 

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