黙示録はキリストの再臨や世界の終末に関する書物ではない3


聖書の終末預言と考えられているもののほとんどは、イスラエルの終末に関するものである。

黙示録など世界の破局について語られているように見えるのは、実は、旧約世界の破局についてである。

どの書や手紙についても言えることだが、聖書を読む場合にも、「直接の読者は誰か?」をいつも念頭に置かねばならない。

黙示録の直接の読者は、紀元1世紀の7つの教会のクリスチャンである。

彼らに対して手紙を書く場合に、「もうすぐ終わりがくる」と著者が書いたら、それは、文字通り彼らにとっての終わりを意味するのは明らかである。

彼らにとっての終わりとは、旧約世界の終焉である。

旧約世界は、契約の中にいて、メシアであるイエスを受け入れた人々に対する救いと、受け入れなかった人々に対する裁きによって終わる。

旧約に属するすべてが終わり、新しい世界がやってきた。

それは、メシアが全てを統治する世界である。

それまで闇の中につながれ、サタンの奴隷であった異邦人たちにも光がさし、神の民の中に加えられるようになった。

新しい世界とは、契約の民が全世界に広がり、すべての民族がキリストの弟子となる世界である。

今、我々は、新しい世界の中に住んで、すべての民族・人々に福音を伝えるために働いている。

やがて、すべての民族はクリスチャンになり、すべての国がキリスト教国になるだろう。

新しい世界が完成し、万物が神の主権を認めるようになれば、キリストは再臨される。

「このイエスは、神が昔から、聖なる預言者たちの口を通してたびたび語られた、あの万物の改まる(原語では『回復する』)時まで、天にとどまっていなければなりません。」(使徒3・21)

 

 

2005年12月19日

 

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