人質事件を振り返って 2


(1)
人質の写真の中でナイフを首につきつけられ怯えている写真が公開されていたが、これは、演技であることが明らかになった。

「虐待されているのを大げさに演技しろと言われたから」と人質が帰国後語った。

最初からうすうす見えていたことだが、あの人質事件は身代金目的の誘拐である。

彼らを乗せたタクシー運転手は明らかにグルである。

こういった事件はこれからも起こるだろうが、政府がこれ以上余計な金をむしりとられないためにも、「イラク入国者が人質になっても政府は関与しない」と宣言すべきだ。

(2)
今、議員の中で「渡航自体を禁止する法律を作れ」との意見が上がっているようだが、憲法の「移動の自由」の侵犯である。

国民は、今回の事件を契機に「自由には犠牲がつきもの」という事実を学ぶべきだ。

「自由も得たいが犠牲も払いたくない」というのはむしが良すぎる。もし安全を確保したいなら、戦場なんかに行かないことだ。

「それじゃあ仕事にならない?」

仕事は国内にもたくさんあるだろう。戦争報道の道を歩み、戦場でのボランティアを志した時点で、「命は捨てる」と覚悟したはずだ。

それとも命を捨てる覚悟はないが、戦争報道に携わりたい、戦場の困っている人々を助けたいと考えたのだろうか?

単なるヒロイズムとか安直な人道主義と批判されないためにも、自発的に戦場に赴く人々は「私は、戦場で苦しむ人々と同じ運命をたどることになってもかまいません。私がそのようなことになったとしても、政府やみなさんに救出を求めません」と宣言すべきだ。

 

 

2004年4月22日

 

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