現代語訳聖書とユニテリアンと世界統一政府論


(1)
The Founders of Psychical Research(心霊研究の創始者たち)という題の本において「きわめて選択性の強い団体」として紹介されている「使徒(the Apostles)」という名前の秘密結社に、ケインズとウェストコットとホートがいたことについては前に触れた。ケインズがこのメンバーの一人と同性愛の関係にあったことについても。

実は、もう一人重要な人物がいる。それは、F・D・モーリスだ。

モーリスは、ホートの師匠であり、ホートは何度も何度も神学に関して彼に質問し、答えを得ていた。このモーリス、実は、ユニテリアンであった。ユニテリアンとは、神の人格は単一であるとする異端である。聖書は、神の人格が三つあると証言している。

モーリスとホートの間の文通の中に異端の教えが含まれていることが原因で、モーリスは教授を解任された。だから、彼は、「使徒」が自分の人生を変えたと告白した。
(Gail Riplinger, New Age Bible Versions (Munroe Falls, OH 1993) pp. 415-416.)

モーリスとホートのこのような親密な関係から判断すると、ホートがユニテリアンであった可能性は高い。読者はこの事実に注意されたし。

(2)
1872年にウェストコットは、「エラヌス」という名の別の秘密結社を結成した。この結社は、「使徒」の上級者用のクラブであった。そのメンバーには、ウェストコットとホート、シドグウィックのほかに、アーサー・バルフォアも含まれていた。このエラヌスは、1877年にホートの部屋で定期的に開かれていた。

ウェストコットとホートが、バチカン写本を底本とした新約聖書ギリシャ語本文を編纂したのが、実はこの時期と重なる。

読者は、オカルト秘密結社を結成するような人々が、その結社活動を継続しているさなかに我々が使用している聖書のギリシャ語底本を作ったという事実に注意されたし。

(3)
ウェストコットとホートは、自分たちが座長を務めるキング・ジェームズ訳の改訂委員会において、密かにTextus Receptusの代わりにこの本文を用いるようになった。

1870年代に、「使徒」のメンバーであったシドグウィックは、バルフォアの家で交霊術の会に熱心に参加していた。この交霊術の会を構成していたのは、「使徒」のメンバーと同じ「親密な友人のグループ」であった。

読者は、「使徒」と「エラヌス」のメンバーリストを見て驚くだろう。なぜならば、そこには、Trench, Alford, Lightfoot, Westcott and Hortなど、今日でも神学界や神学校において、新約聖書のギリシャ語本文として「標準的な文献」としてリストアップされる本の著者だからだ。

今日のキリスト教の基礎を形成した翻訳聖書の底本は、オカルト主義者、交霊術と心霊研究の元祖、ユニテリアンによって作られたという事実を我々はどう受け止めるべきだろうか。

(4)
これらの人々は、世界統一政府論者でもあり、彼らの目標は、世界の宗教の統一にあった。今日における統一協会等を中心として進められている世界のキリスト教の統合の動きの起源は、ウェストコットとホートにあった。この点については、後ほど触れることにする。

最後に:
事情通の方なら、ユニテリアン―オカルト―世界統一政府論というつながりを見て何かひらめくだろう。そう、フリーメイソンだ。彼らのやっていたことは、フリーメイソンそしてその中核にいるイルミナティの世界支配計画にのっとったものであろう。

なぜ新改訳の翻訳作業に影響力を行使しようと必死になったロックマン財団がウェストコットとホートのギリシャ語底本を使い、イエズス会ラクンザが作ったディスペンセーショナリストのプレ・ミレ終末論に基づいて翻訳を進めるよう日本側に強制したのかこれでお分かりだろう。

つまり、プレ・ミレ終末論によってクリスチャンを骨抜きにし、現世をあきらめさせ、政治や経済などについてノータッチにさせて、その間にイルミナティが世界を牛耳るという算段なのだ。我々の使用している聖書は、そのために、密かに編み出されたということだ。

参考:The Political & Occult Connections of Westcott & Hort Fathers of Modern Bible Versions Were Also Among Fathers of the New Age Movement Also Linked to the Powerful Family Behind the British Monarchy by James Bruggeman

 

 

2009年11月28日

 

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