日本に関する仮説9


天皇家の儀式と秦氏とは深い関係にある。
京都の下鴨神社では、かつて年間70もの天皇家の儀式が行われていた。この下鴨神社は秦氏の本拠地である。

著名なユダヤ研究家であるアブラハム小辻教授は、下鴨神社の神主の家系であり、秦氏の直系であると述べている。彼は、自分をユダヤ人の子孫と考えており、後にユダヤ教に改宗し、死後イスラエルに埋葬された。

景教(ネストリウス派キリスト教)研究の世界的権威である佐伯好郎博士は、古文書の記載から秦氏の祖先が古代キリスト教を信仰していたユダヤ系の民族であったと主張した。

秦氏に由来する様々な神社には三位一体信仰を思わせる遺物がある。

さて、天皇家の儀式に秦氏が大きな影響を与えたとすれば、天皇家の儀式のいくつかがキリスト教に由来すると考えても無理ではない。

天皇が行う祭りで最も重要な大嘗祭は、聖水沐浴、神人共食、御衾(おぶすま、寝所)秘儀という3つのステージから成るがキリスト教の礼典と酷似している。

聖水沐浴において天皇は、「天羽衣」と称される湯帷子(ゆかたびら)を羽織って湯殿に入り、中の湯槽で脱ぎ捨てる。そしてそこを出て、新たな天羽衣に着替え、神饌が用意された寝所に進む。

これは、バプテスマと酷似している。バプテスマは古い自分に死に、新しい自分に生まれ変わることを象徴している。つまり、キリストの復活を追体験する儀式である。

神人共食において、天皇は天照大神とともに食事をする。神道では、食はエネルギーであり、天皇は天照大神と同じ霊力を身体に入れられると解釈するようだが、クリスチャンの立場から見れば、これは聖餐式である。

聖餐式とは、クリスチャンとその集まりである教会がキリストと一体であり、運命共同体であることを確認するためである。つまり、バプテスマが契約入会の儀式であるとすれば、聖餐式は契約更新の儀式である。

天皇が天照大神の食卓に招かれたことは、天皇とキリストが互いに一体であることを象徴しているのではないだろうか。

御衾(おぶすま、寝所)秘儀は、一説に神人共寝だと言う。たしかにキリストと教会は夫婦の関係にあるわけだから、氏子である日本人を代表して同衾したとも考えられなくもない。

しかし、寝るための畳が傾斜していたという大嘗祭の器具製作者の証言(http://www.meikoukai.com/contents/town/11/11_16/)から判断すると、これは単に同衾の象徴ではなく、何か他のものを象徴しているのではないだろうか。

私は、これがアブラハムによるイサク献上の記事に由来する、と感じるのである。

つまり、天皇は(イサクが象徴する)キリストとともに、神に捧げられる生ける供え物となったということをこの儀式は象徴しているのではないだろうか。

大嘗祭は天皇の即位に関する儀式であり、天皇は日本人を代表している。とすれば、この儀式は、日本人自身がバプテスマを受け、聖餐にあずかり、全焼のいけにえとして捧げられる(つまり、献身する)ことを意味しているとも考えられる。

 

 

2004年8月26日

 

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