国の寄生虫を駆除する方法



あつめた掛け金を無駄な施設の建設に使っただの、職員の慰労に使っただの、社会保険庁へのいろんな批判がある。

国民年金とは別に設けられ、退職後の破格の保証を約束する議員年金への批判もある。

いくら批判しても、無駄だ。

なぜならば、この国のシステムは「人間は信頼できる」という思想に基づいて作られているから。

生活全般の御世話を国にやってもらおうという発想そのものが、「お人よし」なのだ。

国の役人は善人か?

我々と同じ罪人だ。

ならば、「金を納めさせてそれで自分のフトコロに還元できる事業をやったらどうか。」「公共事業に使って業者から裏金をもらえないか」「業者に恩を売って、退職後の世話をしてもらえないか」と考える連中がいても不思議ではない。

この世に罪人がいる限り、「寄生虫」はなくならない。

一番の策は、彼らに金を渡さないことだ。彼らに金を預けてうまくやってもらおうなんて考えないことだ。

つまり、福祉国家というのは、「寄生虫の宿主となってもいいと考えるお人よしが集まる国家」だということだ。

福祉国家を作った連中はこんなこと最初から分かってる。

この陰謀に気付かずに、政治家が「みなさんの生活を守るために福祉の充実に取り組みます」なんて言葉をまともに受けて、際限なく続く増税を許すのは、愚の骨頂である。

政治は、昔は、「おらおら年貢を出せ」とおどすだけでよかった。5割も取られても非力な民は服従する以外になかった。

しかし、今の政治は「民主主義」である。

つまり、建前は「民」が「主」なのだ。

そんな制度のもとで、「おらおら」とおどしたら選挙で落とされてしまう。

選挙で落とされず、役所を首にされずに、民衆からできるだけ多くの税金を取って、自分のふところに入れるにはどうしたらよいか、と考えれば、「福祉」「公共事業」がいい手段ではないか。

「この道路はみんなのためです」「この施設はみなさんの老後のために作ったのです」といえば、みんな納得するだろう。

「ああ、我々の税金はこういう公共のところに使われているのか」と安心するだろう。

中身を見てみよう。

とんでもない無駄と、賄賂と、利権に消えて、国民への還元率は非常に低いことが分かるだろう。

もし、民間にこれだけの金が渡れば、厳しい株主の目と、消費者の目が光っているから、そう簡単に無駄はできない。

税金が増えれば増えるほど、寄生虫を育てていることになるのにはやく国民は気付こう。

マルクス主義という人間を信頼するシステムを日本が採用したために、壮大な無駄が行われ、国民は、信じられないくらいの大きな代償を払ってきた。

聖書は、「人の心ははなはだしく陰険で、それは直らない」と言っている。

良いシステムとは、人間への信頼を極力排除した、相互監視のシステムである。

罪人には裁きが必要なのだ。

ピューリタン文化が作ったアメリカのシステムは、かつて徹底した人間不信によって作られていた。

マルクス主義がはびこってから、アメリカのシステムも人間信頼、大きな政府、公共事業に傾いていった。

寄生虫を駆除する方法は、国に集まる金の額をできるだけ減らすことである。

 

 

2005年2月21日

 

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