菅がいつも自信なさそうにしている理由


APECで、李明博韓国大統領の振る舞いを見ただろうか。

ホストである菅の目の前で、彼を差し置いて、各国代表と握手をして回っていた。

明らかに失礼である。

しかし、同時に、これは、彼が菅をどのように評価しているかも示している。

つまり、「こいつは駄目な弱い指導者だ」と。

日本の周辺国が、係争中の領土に次々と手を打って実効支配を強化しているのは、日本政府の実力を見てのことだ。

菅や仙谷などが指導者でい続けることは、日本が次々と国益を失うことを意味する。

なぜ菅は弱腰なのか。

その理由の一つは、民主党という左翼政党が国という概念を重視していないこともあるが、もう一つには、「正義や権利を主張することができない」ということもある。

左翼は、私有財産に関してしっかりとした思想がない。

「一人は万人のため、万人は一人のため」との偽善のスローガンを信じている。

ソ連では、商品の20%は従業員に盗まれることを前提していた。

肉が入ってくると、従業員が役得として一番いいところを持ち帰る。

ゴルバチョフが世界を回って講演活動して稼いだ金で立てた建物を、エリツィンが国有化した。

「自分の財産を持つことは悪だ。国家に献上しろ」というのが共産主義だ。

戦後教育を受けた人は、このような間違った倫理観を植えつけられているから、「カネを稼ぐ」ことに罪悪感を持っている。

「財産を所有したり、それを子孫に残すことは悪だ。だから相続を放棄してみんなに使ってもらうべきだ。」

「不労所得は悪だ。親の遺産で食っているあいつは駄目な奴だ。」

こんな考え方をしているから、自国の領土を守るということにそれほど使命感を感じない。

中国人が知的所有権を重視しないのも、民族性だけではなく、こういった私有財産を軽視する思想を教え込まれているためでもある。

今の政治家は、左翼教育によって、大なり小なりこういった思想を持っている。

累進課税制度を尊重していることからも分かる。

左翼思想を徹底して捨てた人間しか政治家になってはいけない。

国や国民の利益を心底から守ろうという気概がないから。

菅がいつも自信なさそうにしているのは、自分のうちにしっかりとした政治的信念がないからだ。

心の奥底で政治家として何をしていいのか分からないからである。

 

 

2010年12月30日

 

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