4は世界を象徴する


<K様>

Millennium通信の再開をお喜び申し上げます。

・・・ ところで、今日のメールに関してとても初歩的な質問があります。

> 神は3、被造物は4である。合計して7。

とありました。神が3というのは、三位一体でわかるのですが、被造物が4というの
はどういう意味でしょうか。ご教示頂ければ幸いです。

<tomi>

メールありがとうございました。
感想をどうもありがとうございました。

被造物がなぜ4か?というご質問ですが、聖書において、世界は4で表現されることがあります。
イザヤ11・12では神が「地の四隅からユダの散らされた者たちを集める」とありますし、エゼキエル7・2では「地の四隅に終わりが来る」といわれています。

聖書において、世界は、家のようなものとして描かれています。

「わたしが地の基を定めたとき、あなたはどこにいたのか。あなたに悟ることができるなら、告げてみよ。あなたは知っているか。だれがその大きさを定め、だれが測りなわをその上に張ったかを。
その台座は何の上にはめ込まれたか。その隅の石はだれが据えたか。」(ヨブ38・4-6)

天は、天井として、山は柱として、地は床と礎石として創造された。神は大工であり、被造世界は建築物であると。(イエスが大工の息子として生まれたのは、神殿を建てる者という意味だけではなく、世界の創造者という意味もあると考えられます。)

世界への裁きは、山の崩壊と天の崩壊によって象徴されることがありますが、これは、世界が家と考えられているからと思われます(イザヤ34・3-4、黙示録6・13-14)。

4つの隅を持つ天幕や神殿は神の住まいであり(1列王記8・10など)、それゆえ、神の住まいとして創造された世界を象徴しています。

天地の主、世界の王であるイエス(マタイ28・18)は、隅のかしら石(マタイ21・42)、つまり、土台と言われています。

神と人の共同の住まいとして作られたエデンの園の「園」という言葉ganは、「守る」という意味のgananと同根であり、「守られた場所」という意味が含まれています。実際、人間が追い出されたあと、ケルビムと炎の剣が門番をしたとあり、園が壁をめぐらされた城塞都市のようなものであったと考えられます("gan", R. L. Harris ed., Theol. Wordbook of OT,Moody Press)。

黙示録において、新エルサレムは回復されたエデンの園として描かれ、エデンの園と同じ形容がなされており(いのちの木、宝石、川)、東西南北に3つずつの門を持つ「四角」(黙示録21・16)の形をしていたことから考えると、エデンの園も四角形であったと推測できます。

エデンから流れる水が4本の川になって地上を潤すのは、神の恵みが全世界を祝福していることを象徴していると考えられます。

ジェームズ・ジョーダンは、4本の川が地の四隅に流れるという象徴は、ケルビムの4つの顔(エゼキエル1・10)、イスラエルの4つの宿営(民数記2)、十字架の4つの部分と関連すると述べています(James B. Jordan, Through New Eyes, (Brentwood, TN: Wolgemuth & Hyatt, Publishers, Inc.) pp. 147-148.)。

このように、聖書において世界は、4という数字で象徴されています。

 

 

2004年7月11日

 

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