自由競争は不幸しか生み出さない?


原油高騰により、ガソリンの価格が上昇している。運輸業界などに大きな負担がかかっている。

政府に尋ねたい。なぜ税金を安くしないのか?ガソリン税は、定額53.8円/lである。

立ち遅れた道路を緊急かつ計画的に整備 するために、 1954年(昭和29年)に道路特定財源とされたこの税金だが、道路建設においてはこれまで談合が行われ、少数の土建関連企業がこれを山分けしてきたわけである。

こういった非効率極まりないシステムに関わるこのような税金はいっそのこと廃止し、ガソリン価格の安定を図るべきである。

ガソリン関連業者は、原油価格に合わせて、様々な合理化の努力をしている。リストラや廃業に追い込まれた人々もたくさんいる。

税金を価格安定のための調整弁にするという発想があれば、このような悲劇は生まれないはずなのである。

自分の取り分については最後の最後まで手をつけないという安易な姿勢が見え隠れするではないか。

これでお分かりのとおり、税金は圧倒的に非効率に遣われるのである。

同じお金があるならば、民間企業に回るようにすればよいのだ。民間は官のように税金というバックがなく、常に背水の陣を敷いているから、「お金を効率的に使うように常に脅かされている」のである。

国には、できるだけ金を持たせないというのが、正しい政治である。

人間は、競争にさらされることによって、自分の行動を修正できるのである。学校の野球部が強くなるには、他校と試合をすることである。自分よりも強い相手とぶつかることによって、自分を鍛えることができる。

しかし、人間はこの競争からできるだけ免除されたいという安易な気持ちを持っている。官というこの競争を免除される機会を与えられる場所にお金が流れるということは、鍛えられていない人間によって非効率的に使われるということを意味するのである。

ベストセラーの学者が、「自由競争は不幸を産むだけだ」と言ったそうだが、逆である。

自由競争は、個人や組織を鍛えて、とかく低きに流れる人間の堕落した本性がなるべく発現しないためのきわめて有効なシステムである。

自由競争反対を叫ぶ人々は、マルクス主義的性善説に毒された人々である。

人間が生まれながらに善良なら、話は単純だ。

しかし、人間は生まれながらに堕落し、楽を選び、自分をだましてレベルの低い状態に甘んじる者である。

このような人間には、鞭が必要である。

神は、この世界に有害な菌などを最初から組み込んでいた。

なぜ世界には、人を悩ませるものがたくさんあるのだろう。歯磨きをしないと虫歯になる。なぜだろう。

それは、人間に惰眠をむさぼらせないための神の配慮である。

 

 

2006年5月16日

 

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