なまはげのススメ


簡単に人の命を取る若者が増えている。

幼少期にきちんとした善悪のけじめを教えられなかったからだ。

心理学が盛んになって、心理学者の意見が昔ながらの子育ての方法よりも優先されるようになってから、心にトラウマを残すことがひどい罪悪のように見なされるようになっている。

トラウマや心の傷そのものは悪ではない。

幼少期に、悪を行った結果どのような恐ろしいことが自分の身に起こるかを体験させることはよいことだ。成人してから行わなくなるから。

盗む、奪う、だます、殺すなど、人間として絶対にやってはならないことをしないように育てるには、幼少期にそれを行うとどのような結果が待っているかを実体験させることである。

秋田のなまはげという行事がテレビで紹介されていた。

化け物が自分の家にやってきて、自分をさらおうとする。

あれは、子供の心ににかなりのトラウマを残すことだろう。

しかし、そのトラウマは、大人になって悪いことを行おうとするときにブレーキの役割をするのではないだろうか?この効果こそが、なまはげの行事が今に受け継がれている理由であるように思える。

神は、モーセが率いるイスラエルの民に十戒を授ける際に、雷といなずまと密雲と大きな角笛の音で恐怖を与えられた。

「三日目の朝になると、山の上に雷といなずまと密雲があり、角笛の音が非常に高く鳴り響いたので、宿営の中の民はみな震え上がった。」(出エジプト記19・16)

この恐怖の原体験が信仰には必要である。

今のキリスト教は、心理学の影響を受けて、心の傷そのものを罪悪と見ているため、できるだけ裁きや叱責を避けようとしている。

神は、ただやさしく包み込むだけで、裁くことをしないものとして描かれている。

こういったニセキリスト教こそが、昨今のわいせつ牧師出現の原因だ。

心にトラウマをできるだけ残さないように配慮された人間がどのような大人になるか…。

間違った教えが、ついに実を結ぶ時代になったように思われる。

 

 

2005年4月11日

 

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