尖閣事件の効果


田中宇氏曰く、今回の事件は前原が米国にそそのかされて、対中強硬路線をとることによって、媚中派をけん制する目的があった。


日本の政府や与党内で、中国との敵対を強める戦略をあらかじめ練った上での行為なら、こんな稚拙な展開になっていなかったはずだ。それで私は、当時国交相として海保の担当だった前原外相が、米国中枢の誰かからそそのかされ、クーデター的に中国船員の逮捕をやったのだろうと推察している。結局、クーデターは完遂できず、船長を起訴する前に、政官財の各所にいる親中派から抑止が入り、菅政権は船長を起訴前に保釈して中国への帰国を許した。

つまり、米国への依存から離れないようにとの目的で行われたということだ。

結果的には見事に成功したというべきだろう。

日本人は、今回のことを通じて米国のプレゼンスの重要さに気づいたはずだ。

しかし、問題が複雑なのは、米国と中国はクリントンが言うようにいまや政治的にも共同歩調を取っているということだ。

ストーリーとしてこのようなものかもしれない。

米中が共同で船長を差し向けて体当たりさせて問題を作り出した。日本側ではネオコンの前原が、従来の方式(処分をすぐに下して追放)ではなく、自国の裁判にかけるという挑戦的な方法を取った。

中国は強硬に出た。これで小沢を含む党内の媚中派グループが大失墜。権力闘争という意味で、菅・前原のグループが先の代表選挙に続いて勝利。中国側では日本側の今の防衛力や社会的反応を調べる意図が達成された。

しかし、今回の事件は、中国の本性そして民主党の正体を見ることができたので、日本人にとっては幸いであった。

中国は深入りすることが恐ろしい国であり、民主党も売国政党であることが分かった。

本当の国防を考えきっかけを与えてくれたので国民は感謝すべきだ。

 

 

2010年10月1日

 

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