競争がない社会は必ず堕落する


世界政府を訴える人物がいる。彼は自分のことを唯一神と称している。

http://www.youtube.com/watch?v=qIYAy1B_D3Y&mode=related&search=

彼が批判するのは、利益至上主義、利己主義、・・・である。

利益至上主義を否定し、利己主義を否定し、社会に責任を持つことを奨励することそのものは間違いではない。

しかし、注意しなければならないのは、悪魔は道徳を持ち出し、自分の姿を巧みに隠しながらやってくるということだ。

共産主義は、利益至上主義否定→市場経済の否定、という論法を用いる。

しかし、実際に共産主義の社会ができると、指導者も社会ももっとも利益を追求するようになる。自分の利益が損なわれるとみるや、他国に侵略することまでする。指導部の嘘を隠すために、粛清・強制収容所・暗殺まで行う。

我々が、現在政治的な自由や経済的な自由を得ているのは、権力が分散されているからだ。

つまり、選挙によって候補者を選び、市場において商品を選ぶ権利があるからだ。

しかし、世界統一政府ができれば、その選択は許されない。

世界を平和にするには、世界統一政府による兵器の一元管理が必要だ、などという議論が成立しないのは、「人間は権力を得ると堕落する」からだ。

人間の堕落や利己心を克服するには、競争以外にはない。

選挙や市場における競争により、人間はわがままを抑制することを学ぶ。

競争を除いた社会では、必ず一人の人間のエゴによってその他大勢が迷惑を被るようになる。

世界統一政府などというものは幻想であり、そんなものができたら、北朝鮮よりもはるかにひどい抑圧体制が生まれるだろう。

 

 

2007年9月20日

 

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