日本から活力を奪っているのは国による所得再配分という思想


「少子化問題に対しては、育児・教育手当ての充実を」

こんなばら撒き政策を採っている限り、民主党になっても問題は解決しない。

なぜ少子化が起こっているか。

税金が高いからだ。

税金が高くて、お金が市場に健全な形で回らない。必要なところに必要な形で回らない。

国による所得再分配は役人の発想による一種の人為的市場操作。だから、現実の需要と異なる部分に非効率に配分され、市場における金の流れにブレーキがかかる。

税金による富の再分配という共産主義の思想は、体で言えば一種の癌である。

癌がなければ、そこに栄養を配分する必要がないので、人体の必要な細胞に必要な量だけ栄養が回る。癌があれば、余計な部分に栄養がいって全体の流れが悪くなる。

市場というものは、市場自身がどこに必要があり、どこに余剰があるかということをするどく見抜いて瞬時に反応する。その反応はしばしば過剰なほどだ。

これは、運動すると、瞬時に筋肉に栄養と酸素の必要が生じたことを察知して、心臓の動きが活発化するのと同じだ。

しかし、共産主義とは、国が「このような自然的な仕組みはあてにならない。我々が需要を見つけてそこに必要と思われる量を供給しよう」ということだから、非効率になる。

自然のほうが反応は優れているのに、意図的に需要を作り出し、供給も作り出すから、全体として血液の循環は鈍ることになる。

今の世界の国家は、マルクスの嘘によって騙され、国がコントロールすることによって、市場は理想的に動き、国民は幸せにすると誤解している。

もう100年も実験して結果は出ている。人為的な富の再分配は機能しない。

それが、少子化問題に顕著に出ている。

社会主義の度合いが強ければ強いほど子供を生まない社会になる。

先進国の出生率が下がっている真の原因は、人為的な富の再分配だ。

たとえば、累進課税率を強化すれば、人々は「がんばってもがんばっただけ罰せられる社会なら努力しないほうがましだ」と考えて、やる気がなくなる。大人のこの気持ちを察する子供は、将来を悲観する。ニートが増える。

高率の相続税によって、自分の資産を顔の見えない誰かの福祉に回されることを嫌う個人は自分の生涯のうちに使いきることを目指す。そして、子孫を残す動機をも奪う。

このやる気を殺ぐということの恐ろしさにそろそろ国は気づくべきだ。

これは、国の活力全体を奪い、子供を作ることへの無気力、子供から未来を奪うことになっていることに気づけ。

問題は、結果の平等という間違った平等意識にある。

日本が自由と活力を回復し、子供を残す社会になりたいならば、即刻社会主義、共産主義の理念を捨てて、減税に取り組め。ばら撒きはいらない。

減税によって個人の所得を劇的に増やせ。

 

 

2009年8月31日

 

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