クリスチャンは死ぬとすぐに体が与えられる(仮説)


よく、「死後、天国の門があって、そこでふるいわけがされ、天国に入れる人と、地獄に落とされる人が分かれる。」と言われている。

しかし、天国とは、死後入るものではなく、生前に入るものである。クリスチャンになって洗礼を受け、キリストの教会につながれることによって我々は天国に入るのである。

この地上に御国は存在する。

キリストが王として支配する領域、それが、天国であり、御国である。

この地上の御国は不完全であるが、しかし、それはやはり御国である。

この御国は、昇天した人々と同じ御国である。我々は、彼らと同じ地平でつながっている。

我々の行動は、彼らに影響し、彼らの行動は我々に影響する。

死んだクリスチャンも生きているクリスチャンも、同じ御国の住民であり、一つの体である。

我々は互いに、一つの体の細胞である。

次は私がずっと考えを温めてきたことである。もうそろそろ言ってもよい頃ではないかと思うので仮説として発表する。

クリスチャンは死後、霊になるのではなく、霊的体を与えられるのではないか。

なぜならば「クリスチャンは死なない」から。

「・・・生きていてわたしを信じる者は、決して死ぬことがありません。」(ヨハネ11・26)

「わたしを信じ」ない者、つまり、ノンクリスチャンは、死ぬ。

クリスチャンは死なない。

そうであれば、ノンクリスチャンの死後とクリスチャンの死後に違いがなければならない。

ノンクリスチャンは体を失うが、クリスチャンは体を失わない。

クリスチャンは新しい体を与えられる。――もしそうでなければノンクリスチャンと同じ運命をたどることになる。つまり、「死んでしまう」。

もし死んだクリスチャンが現在、天においてキリストとともにおり、体をもたない状態でいるならば、それらのクリスチャンとキリストの間には決定的な違いが生じる。つまり、キリストは体をもつが、死んだクリスチャンは体をもたない。

これはおかしい。なぜならば、キリストは、受肉したことによって、人間の代表者となれた。しかも、復活の後、彼は、体をもつ状態になった。

キリストが人間の主であるためには、体をもつということにおいて、他の人間と共通していなければならない。

我々地上に住むクリスチャンが体をもっているので、我々はキリストと一つである。我々が自分の体を遊女との交わりに使うならば、キリストの御体全体を遊女の体にするとすら言われている。


「あなたがたのからだはキリストのからだの一部であることを、知らないのですか。キリストのからだを取って遊女のからだとするのですか。そんなことは絶対に許されません。遊女と交われば、一つからだになることを知らないのですか。「ふたりの者は一心同体となる。」と言われているからです。」(1コリント6・15-16)

この原理を天上のクリスチャンに適用するならば、どうしても、「彼らも体をもっている」としか考えられない。

もし彼らが体をもっていなければ、キリストと我々の一致の中に入っていないということになる。

真理はおそらくこうだ。

「我々、地上のクリスチャンと天上のクリスチャンはどちらも体を持っており、この体はキリストによって贖われたもので、それによってキリストとの一致を保っている」と。

となると、携挙の問題が出てくる。

「聞きなさい。私はあなたがたに奥義を告げましょう。私たちはみなが眠ってしまうのではなく、みな変えられるのです。終わりのラッパとともに、たちまち、一瞬のうちにです。ラッパが鳴ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。」(1コリント15・51-52)

「私たちはイエスが死んで復活されたことを信じています。それならば、神はまたそのように、イエスにあって眠った人々をイエスといっしょに連れて来られるはずです。私たちは主のみことばのとおりに言いますが、主が再び来られるときまで生き残っている私たちが、死んでいる人々に優先するようなことは決してありません。主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。」(1テサロニケ4・14-17)

この個所については、次のように考える以外にはないように思われる。すなわち:

これは紀元70年に成就した。そして、その後は、クリスチャンが死ぬと、すぐさま体が与えられる。

クリスチャンが死んで体のない状態にあったのは、旧約時代だけである。

キリストは体のない状態にあったクリスチャンを黄泉から引き上げ、体を与えて、パラダイスに連れていかれた。

おそらく、これが真実だろう。

 

 

2006年7月9日

 

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