仁義なき金儲けは長期的に見て失敗する


村上ファンドの村上氏が「金儲け、悪いことですか?」と聞いた。

これに対しては、是とも非ともいえない。

(1)
金を儲けることそのものは悪くない。

むしろ、神はクリスチャンに金を儲けよ、と命令された。

「地を従えよ」との命令の中には「金儲け」が含まれている。

経済的なパワーがない人間は真の意味での統治者になれない。

神はイスラエルが地の支配者になれるように、様々な経済的なおきてを与えられた。土地の永久売買禁止もその一つである。

キリスト教国が他の宗教の国々と比較して経済的に豊かなのは、神の基準に従ってきたからである。中世において、勤勉倹約を実行した修道院は第一の経済的パワーであった。

この地上にキリストの御国を作るためには、金儲けが必要である。

(2)
金儲けが自律すると、悪になる。

金儲けそのものが目的となり、経済的に豊かになることが、御国と無関係に行われる場合に、それは悪になる。

村上氏やホリエモンが逮捕されたのは、倫理を軽視したからである。

金儲けは、御国と関係している場合にのみ成功する。

本田宗一郎や松下幸之助の成功と、西武の堤、ダイエーの中内の失敗の差は、「社会貢献」を意識したかどうかによるように思われる。

後者は、商売や金儲けそのものを自己目的化してしまい、社会への恩返しや日本国の幸福などを二の次にしていたのではないか。

本田宗一郎や松下幸之助は、直接御国のために仕事をしたわけではないが、御国の原則に知らずに従ったと言える。

仁義のない金儲けは悪であり、長期的に見て失敗する。

 

 

2006年7月10日

 

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