国辱外交はもうたくさん


これだけこちらに有利な条件が揃っていてこんな結果しか出せなかったのは、腰が引けているからだ。

首相や外務省は喧嘩をさけている。戦争や紛争にいたるのを恐れている。

太平洋戦争のトラウマからだろうが、「戦争はどんなものでもよくない」という絶対平和主義を自分の常識の中から捨てない限り、これからも日本という国は舐められ続けるだろう。

これは、「ここで子供を殴ったら、家を飛び出して帰ってこなくなるかもしれない」と考えて、非行に走った息子を殴れない親に似ている。

確信がないから中途半端な対応しかできず、ずるずると本当に子供をだめにすることになる。しかも、「何もできない弱い奴」と見られて、子供にバカにされる。

「鞭を控える者は子を憎む者である」という聖書の教えを信じて、結果を神に委ねつつ毅然とした扱いができれば、このような悲劇は避けられるのである。

日本の今の外交の最大の欠点は、「悪と妥協する」ということである。

悪人を恐れているのだ。

拉致は犯罪なのだから、犯罪をカードに使ってくる連中には徹底して強い対応をする以外にはない。しかし、小泉首相は、通常の外交をやった。あたかも相手が対等の立場に立っているかのように、振舞った。いや、むしろ、相手から呼び出され、劣悪なホテルを交渉場に用意され、格下の扱いを受けた。

もし日本人が愚かでなければ、こういった知恵のない腰抜首相をひきずり下ろすべきだ。

太平洋戦争から学ぶべきことは、「正義ではない戦争をやってはならない」ということであって、「どのような戦争でもやってはならない」ということではない。

相手は、こちらが9条の足かせをはめられている状況を利用しているのだ。相手はまともではない。まともな相手ではない連中にまともなことをやってはならない。

侵略戦争に荷担する、誘拐された民間人を救うためにテロリストに金を渡す、誘拐国家から呼び出されて人質をカードに使われる、特殊法人を名前を変えて温存する、掛け声だけで道路公団の改革は腰砕け…。

こんなチキンなリーダーしか持てない今の日本人は本当に哀れだ。

 

 

2004年5月23日

 

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