ユダヤ人のパレスチナ居住権について


<OK様>
カザール系ユダヤ人のパレスチナ不法占拠を問題視する意見が多いですが、血統的なユダヤ人(スファディ)が現在パレスチナに樹立された国家イスラエルに住んでいることは聖書から見て合法的と言える根拠はありますか?マタイ24章のイチジクの木芽を出すことはイスラエル国家の出現と解釈することをどう思割れますか?

<tomi>
まず、ユダヤ人に関する定義ですが、聖書は、主に血縁的な定義をしています。ユダヤ人とはアブラハムの子孫です。しかし、同時に、周辺民族で何らかの理由からユダヤ人の集団に入った異邦人をもユダヤ人と呼んでいますので、「血縁がなければユダヤ人ではない」とは言えない。

イエスまでの系図(マタイ1章)の中には異邦人の名前が見えます。

さらに、カレブは血縁ではないオテニエルを後継者として選んでいることから考えると、聖書は「血縁を基礎にしているが、しかし、信仰を優先させている」と言えます。

事実、イエスは、傲慢なパリサイ人たちに「それならそれで、悔い改めにふさわしい実を結びなさい。『われわれの先祖はアブラハムだ。』などと心の中で言い始めてはいけません。よく言っておくが、神は、こんな石ころからでも、アブラハムの子孫を起こすことがおできになるのです。」(ルカ3・8)と述べておられる。

ということから、聖書は、アブラハムの血統にかかわらず、アブラハムの契約に属する者をユダヤ人と考えているといえます。

信仰を持ち、メシアの贖罪を信じ、神の民に加わることを望んでいるすべての異邦人は、アブラハムの養子であり、それは立派なアブラハムの子です。

ですから、今のユダヤ人をスファラディとアシュケナージと区別することに意味はありません。

正直言えば、今のイスラエル人は、無宗教者が多いため、ユダヤ人という定義の中にも入らないのではと質問されるかもしれませんが、しかし、私は、たとえ現在信仰を持っていなくても、彼らをただの異邦人と考えることはできないと思っています。

彼らは、「回復前の放蕩息子」なのです。

本来はアブラハムの祝福の中にいる人々です。しかし、今それを失っている。

彼らはいずれ救い主としてキリストを受け入れるようになるでしょう。

パレスチナの土地占有については、神はイスラエルに合法的な土地所有の道を開かれました。

それは、当時の権威であったイギリスがユダヤ人の帰国を法的に認めたからです。

それがどのような手続きによるものであったといえ、イスラエルの側から見れば、権威からお墨付きをもらったという事実には変わりはありません。

その後の宗主国に対する爆弾テロ、パレスチナ人への圧迫、武力領土拡張などには賛成できませんが、しかし、紛争の基本的な種をまいたのはイギリスの二枚舌外交です。

マタイ24章は、すでにこの通信で何度も繰り返しておりますが、あれは、終末預言では

あ・り・ま・せ・ん。

 

 

2005年5月23日

 

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