再建主義の宗教右派指導者への影響4


以上の報告は、非再建主義者によるものである。

このためこの報告には、再建主義の活動に対する大きな誤解が含まれている。

この誤解は、ほとんどすべての再建主義批判者に共通するものであり、我々が何度言ってもけっして納得してもらえないポイントである。

それは、

(1)「再建主義者は、政治活動によって世の中を変えようとしているのではない」ということであり、

(2)「聖書の神との国民契約を結んでいない状態で、国民に強制的に聖書律法を適用するのは非聖書的である」ということである。


(1)
再建主義の第一の目標は、個人個人が聖霊によって悔い改め、生まれ変わり、神と和解し、教会に加えられることである。

政治活動は、生まれ変わったクリスチャンが神の命令と愛に対する応答として行われる「救いの果実」である。

神の御心を行いたいと願う願いから出ていない政治活動は、我々の目指すところではない。

まず、「生まれ変わる」ことである。

これこそが我々の第一の目的である。

(2)
神はレイピストではない。

無理やり望んでもいない法律を強制される方ではない。

モーセの民に律法が与えられたのは、彼らの同意の上である。

アメリカと日本の政治環境の違いは、アメリカが国民契約に近いものを神と結んでいるのに対して、日本はキリスト教とほとんど無縁の環境にあったということである。

アメリカにおける再建主義の活動が、かなり強引に見えるのは、アメリカの建国の課程において「神に対する忠実」が理念の一部となり、キリスト教を国の宗教として見てもおかしくないほど、文化的に国民の間に浸透しているからである。

日本やイスラム教国の場合は、こうはいかない。

まったく異質なものを突然受け入れさせることは不可能である。

まず、福音によって、(1)の「魂の生まれ変わり」を経験し、神の愛の導きを体験していない人々に突然律法を押し付けることなどできない。

だから、我々がまず行わなければならないのは、伝道と教育である。

人々が喜んで政治体制を聖書に基づくものに作り変えるのに必要な心の準備ができるまで、待たなければならない。

「政治活動だ!だから共産主義のような強制があるに違いない!」と叫ぶ人は、上記の説明をよく読んでほしい。

 

 

2005年12月3日

 

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