現情勢とブレジンスキーの戦略


1992年、フィリピンは、実際基地契約の更新を拒否した。思いやり予算がないフィリピンは米国にとってお荷物で、財政逼迫しつつあったこともあり、クリントン政権は撤退を決めた。その結果、権力の空白を埋めるべく、中国はフィリピンのスプラトリー諸島を支配。

どうやら、米民主党は、中国の覇権を許す傾向にあり、オバマ時代には気をつけないといけない。

ただし、オバマの影の大統領ブレジンスキーは、論文において、多極主義ではなく、その反対側にある米欧中心主義(国際協調主義)としており、「今後も米国は、国際システムの根幹に位置せねばならない。この役目は、米国以外の国では代替できない。米国が世界を主導しなければ、世界は立ち直らない。混乱するだけだ」といった、従来からのブレジンスキーの、傲慢ともいえる選民思想的な「世界を主導できるのは米国だけだ」と主張している。

http://www.tanakanews.com/081224awakening.htm

だから、米民主党が中国をそのままのさばらせるとは考えられない。

ブレジンスキーの考えでは、共和党ネオコンの中国封じ込めというよりも、中国も含めた多極的でソフトな連携による国際的協調体制が適当なのだ。「G8は時代遅れ。G16や、地政学的に重要な経済大国(つまりBRIC)による協調が重要だ。米、欧州(英独仏)、中国、日本、ロシア、インドといった主要国の指導者が、非公式な対話を通じて協調を深める必要がある」「今の唯一の超大国である米国の大統領と、次の世界大国となりそうな中国の指導者が、世界を導く責任感を共有することが大事だ」と。

中国の世界進出とも取れる中にあって、米国が依然として目を光らせて行きすぎがないように調整しているとすべきだ。

だから、日本に関しては、仮に尖閣を取られたとしても、沖縄は無理ということだろう。

 

 

2010年10月3日

 

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