ウェストコットとホートのオカルト関係2


ほとんどすべての現代翻訳聖書は、アレクサンドリア・テキストとオリゲネスのテキスト(グノーシスのテキスト)を底本としている。

オリゲネス・アダマンチウス(185〜245年)は、ギリシャ人で、エジプト生まれのグノーシス主義の著者であり教師、神秘主義者であった。オリゲネスは、その写本記者団とともに、自らの哲学的教義を聖書の中に注入した(それゆえ、その聖書はもはや神の言葉ではなかった。解釈するには特別に啓蒙された人々が必要な人間の意見でしかなかった)。

ヒューマニズムの哲学に基づいて制作されたこれらのグノーシスのテキストをきっかけとして、教会と神学校の中にヒューマニズムの論法(高等批評やむなしい思弁)と弁証が持ち込まれ、人間の意見が神の言葉の意味を決定するようになった。今日のほとんどすべての翻訳は、この間違い(異端)をもたらしている。

「教会成長運動」が間違っていると気付いたクリスチャンのほとんどが、Textus Receptusに基づく翻訳(キング・ジェームズ、ジュネーブ、ティンデール、ルターなど)を使用していた。彼らは、妥協を識別した。つまり、神の言葉が構造的に変化していること、その結果生じたヒューマニズムが「現代の」教会の内部で実践されていることに気付いた。それは、Textus Receptusに基づく翻訳を教会において使用してきたからである。

ウェストコットとホートの息子たちが、それぞれの父親について著した伝記によると、両者ともオカルト現象に興味を持っていた。グノーシス主義は、19世紀のイギリスのオカルト運動の源泉であった。ウェストコットとホートはこの運動に参加していた。

現在、ニューエイジ・オカルト運動を通じて、グノーシス主義とグノーシスの影響が復活している。ウェストコットとホートがオカルトに大きな興味を抱いていたという記録が重要なのは、彼らがなぜTextus Receptusとキング・ジェームズ訳を敵視し、それらを排除しようとしたのか、理由を理解するうえで助けになるからである。

なぜ彼らは4世紀に制作され、エジプトのアレキサンドリアと関係する2つのギリシャ語テキスト、シナイ写本とヴァチカン写本を選択し、他のギリシャ語テキストを拒絶したのか。

しかし、この問題を理解するには、その1881年のギリシャ語テキストとTextus Receptusを比較しなければならない。

 

 

2013年8月8日



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