ダービー訳はなぜマタイ23・14を省略したのか?


”1871年、ダービーは英訳聖書を出版した。ダービーの翻訳は、カトリック教会が使用している間違いの多いアレキサンドリア写本に基づいている。ダービーの翻訳のいたるところに、サタンの仕掛けが見える。ダービーは、マタイ23・14、使徒8・37を省いた。ルカ2・33において、ヨセフをイエスの父と呼んでいる。イエスは神の御子であるにもかかわらず。”
(Edward Hendrie, Solving the Mystery of BABYLON THE GREAT: Tracking the Beast from the Synagogue to the Vatican, pp.253-254.)

1.

ダービー訳のマタイ23・14の前後を以下に示す:

13 But woe unto you, scribes and Pharisees, hypocrites, for ye shut up the kingdom of the heavens before men; for *ye* do not enter, nor do ye suffer those that are entering to go in.

14

15 Woe to you, scribes and Pharisees, hypocrites, for ye compass the sea and the dry [land] to make one proselyte, and when he is become [such], ye make him twofold more [the] son of hell than yourselves.

https://biblehub.com/dbt/matthew/23.htm

KJVの同じ箇所:

13 But woe unto you, scribes and Pharisees, hypocrites! for ye shut up the kingdom of heaven against men: for ye neither go in yourselves, neither suffer ye them that are entering to go in.

14 Woe unto you, scribes and Pharisees, hypocrites! for ye devour widows' houses, and for a pretence make long prayer: therefore ye shall receive the greater damnation.

15 Woe unto you, scribes and Pharisees, hypocrites! for ye compass sea and land to make one proselyte, and when he is made, ye make him twofold more the child of hell than yourselves.

https://biblehub.com/kjv/matthew/23.htm

KJVと比較すると、ダービーは以下の部分を省略している。

14Woe unto you, scribes and Pharisees, hypocrites! for ye devour widows' houses, and for a pretence make long prayer: therefore ye shall receive the greater damnation.

これは新改訳では次のように括弧つきで訳されている。

[わざわいだ。偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちはやもめの家を食いつぶし、見えのために長い祈りをしています。だから、おまえたちは人一倍ひどい罰を受けます。](マタイ23・14)

では、ギリシャ語本文ではどうなっているのだろうか。

Stephens 1550 Textus Receptus

#gs#ouai de umin grammateis kai farisaioi upokritai oti katesqiete tas oikias twn chrwn kai profasei makra proseucomenoi dia touto lhyesqe perissoteron krima#ge#

Scrivener 1894 Textus Receptus

#gs#ouai de umin grammateis kai farisaioi upokritai oti katesqiete tas oikias twn chrwn kai profasei makra proseucomenoi dia touto lhyesqe perissoteron krima#ge#

Byzantine Majority

#gs#ouai de umin grammateis kai farisaioi upokritai oti katesqiete tas oikias twn chrwn kai profasei makra proseucomenoi dia touto lhyesqe perissoteron krima#ge#

Alexandrian

なし

Hort and Westcott

なし

Latin Vulgate

なし

つまり、

(1)ビザンチン型写本とギリシャ語聖書(Textus Receptus)及びそれに基づく翻訳(KJV)にはあるが、

(2)アレキサンドリア型写本とギリシャ語聖書(ウェストコットとホート)及びそれに基づく翻訳(ウルガタ、ダービー)には14節はない

ということである。

(1)は、宗教改革者が使っていた写本であり、ジュネーブ聖書も次のように省略されずに訳されている。

Woe be unto you, Scribes and Pharisees, hypocrites: for ye devour widows’ houses, even under a color of long prayers: wherefore ye shall receive the greater damnation.

(2)は、ローマ・カトリックとウェストコットとホートが使っている写本。

ディスペンセーション主義を広めるのに貢献したジョン・ダービーは、ローマ・カトリックの写本アレキサンドリア型を使用した。

そして、今のプロテスタント教会が使用している翻訳聖書も、アレキサンドリア型写本(バチカン写本とシナイ写本、アレキサンドリア写本)に基づいている。

現状を考えていただきたい!

福音派は、写本もローマ・カトリック系、神学(ディスペンセーション主義)もローマ・カトリック系なのである!

福音派は、ローマ・カトリックに土台から浸食されているのである。

福音派は、もはや宗教改革者の側にはおらず、ローマ・カトリック側にいる。

2.

なぜアレキサンドリア型写本を選択した人々は、この14節を省略したかったのか。

内容を見てみよう。

[わざわいだ。偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちはやもめの家を食いつぶし、見えのために長い祈りをしています。だから、おまえたちは人一倍ひどい罰を受けます。](マタイ23・14)

「やもめの家を食いつぶし」に注目すべきである。

以前紹介したイエズス会の指令書「Secret Instructions of Jesuits(イエズス会員の極秘命令)」にこう書いてある。

われわれが極端に困窮していることを頻繁に訴え、常に未亡人から最大の金額を巻き上げよ。

・・・

裕福で高貴な親から生まれた若い女性をこれらの未亡人のもとに送り、徐々にわれわれの指令に従うように仕向け、われわれの生活様式に慣れ親しむように導け。家族聴罪司祭は、ある女性を選び、彼らの指導者として任命し、未亡人がイエズス会のすべての問責と他の慣習に従うように指導せよ。・・・

未亡人がイエズス会のために資産を売却できるように、彼女に模範を示せ。非常なる服従と歓喜のうちに、世を捨て、両親を捨て、持ち物をすべて捨て、自分自身を神の働きのために捧げた聖人の完全な姿を示せ。これをより効果的にするために、自制とすべての放棄に関するイエズス会の会則や規則の内容を提示せよ。これらを最後まで実行するならば、聖人として認められるという望みを抱かせつつ、短期間で聖人となった未亡人の例をいくつか紹介せよ。

http://www.masters-table.org/forinfo/wc-brownlee-secret-instructions-of-the-jesuits.pdf

まさに「やもめの家を食いつぶし」ているではないか。

男性のいなくなった非力な未亡人からカネを巻き上げる。

こういう悪行を責められたくないために、14節を隠したかったのではないだろうか。

福音派がウェストコットとホートのギリシャ語聖書を採用したのも、同じ理由ではないかと疑いたくなる。

 

 

2019年7月10日



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