R・J・ラッシュドゥーニー

  アメリカの代表的な神学者であり、キリスト教再建主義の創始者。

  宣教団体CHALCEDONの創設者でもある。

  教会・国家問題の専門家であり、聖書律法の社会諸問題への適用について40冊を越える著書がある。

  2001年2月8日に、84才で逝去。

  先祖は、紀元前8世紀のウラルトゥ王国(アルメニア)の王家にまでさかのぼり、紀元4世紀にアルメニアがキリスト教を国教として以来、牧師が一代たりとも欠けずに出た家系。両親が、1914 年のトルコ人によるアルメニア人迫害から逃れてアメリカに移住。1916 年ニューヨークにて誕生。

  
 

  ラッシュドゥーニーの功績は、ヴァン・ティルの前提主義を実際の問題に適用するにはどのようにすべきかを明らかにした点にある。
 オランダ系アメリカ人神学者、
ヴァン・ティルは、世界は神によって造られたので、世界に存在するあらゆるものについて、神の意見以上に正しい意見は存在せず、それゆえ、神の意見に従わずに世界を正しく統治できないということを明らかにした。
 それでは、どのようにして、万物を神の意見にしたがって統治するのか、具体的にどのような方法が存在するのか、を明らかにしたのがラッシュドゥーニーである。
  ラッシュドゥーニーは、
聖書において啓示された神の法によって万物を統治するのが人間の使命であると説いた。

 

  ヒューマニズム(人間中心主義)が支配的である現代文明において、神の啓示によらずとも、人間は自分の理性によって正しく世界を管理できる、と考えられている。

 

 しかし、聖書は、人間の理性は、人間の被造物としての有限性と、罪によって損なわれた不完全な認識力によって、世界を正しく認識できないと教えている。
 したがって、あらゆる領域の事は聖書と聖霊による外的及び内的啓示を通して認識されなければならず、
聖書が示す規範に基づいて運営されなければならないのである。彼の主著である『聖書律法綱要』は、モーセの十戒とその下にある細目を解説し、現代の様々な問題に具体的に適用している。

 

 代表的な著書は、『聖書律法綱要』『再建運動のルーツ』『成熟への反抗』『アメリカ制度の性格』『一と多』『法と社会』『組織神学』『どの基準によって?』『ガラテヤ人への手紙』『ヴァンティル』『救いと神的支配』など。

R・J ラッシュドゥーニーの著作一覧


■ラッシュドゥーニー









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