アメリカ合衆国憲法は歴史上もっとも成功した詐欺である


以下、ゲイリー・ノース著”CONSPIRACY IN PHILADELPHIA:Origins of the United States Constitution(フィラデルフィアの陰謀:合衆国憲法の起源)”のまえがきの翻訳。


まえがき

本書は欺瞞の歴史である。私はこれを、アメリカ史上最大の欺瞞と見ている。この欺瞞は、非常に成功したため、私が知る限り、本書は、それについて議論した、最初で唯一の書物である。初版は、この欺瞞が国の代表者たちによって批准されてから201年後に著された『Political Polytheism(政治多神教)』(1989年)の第3部として登場した。これらの国の代表者たちは、その批准と組み込みという集団的行為によって新しい契約と新しい国を創設した。

この新しい契約は、新しい神を意味した。1787年から88年にかけて実施された米国憲法の批准は、契約更新というより、むしろ契約破棄の行為であった。すなわち、新しい神の名の下で、新しい契約へのすり替えが行われたのである。この事実を理解する者は誰もいなかったが、憲法史を書いたヒューマニストたちだけはきちんと理解してきた。それにもかかわらず、彼らは憲法制定会議の歴史を、陰謀が生み出した欺瞞として描いてこなかった。この詐欺に騙された最初の犠牲者たちの霊的相続者たちは、その起源について未だに無知である。相続者の大半は、最初の犠牲者たちが1788年以降に行ったのと同様のことをしてきた。すなわち、あたかも特別な出来事は何も起こらなかったかのように、自分の仕事に取り組んできた。しかし、相続者の中には、「新しい米国とは、聖書の神が、初めて正式に公然と西側諸国によって廃棄された『壮大な実験』である」と語るヒューマニストに食ってかかる者も何人かいる。彼らは「欺瞞はなかった」「アメリカは依然としてキリスト教国である」、「憲法は『原則として』クリスチャンの文書であったし、今も変わりがない」と言い、「憲法から、そのもともとあったキリスト教の性質を剥奪したのは、もっぱら米国最高裁判所と『米国自由人権協会』の悪行である」と主張する。その行為が行われてから2世紀経っても依然として犠牲者を欺き続けているものよりも大きな欺瞞は存在しない。

政治保守派は、憲法を制定した建国の父たちの「元初の意図」に回帰せよ、と訴えている。「元初の意図に回帰できさえすれば、物事は再びうまく行くようになるだろう」と彼らは主張する。「アメリカは回復するだろう」と。クリスチャンの保守派は、この勧めを受け入れ、それに従い続けている。問題は、政治保守派は神学的に欺かれているという点にある。というのも、アイザック・ニュートン卿の理神論的・ユニテリアン的な神からチャールズ・ダーウィンの無目的的宇宙への知的な変化が何を意味するのか、理解していないからである。彼らは、「バランスのとれた機械」を司るニュートンの神が、「人間が管理する有機的進化」を主張するダーウィン主義者の神(レスター・フランク・ワード)1に置き換えられているということを理解していない。自然法理論は、プロセス哲学に取って代わられている。保守派の仲間であるキリスト教保守派も、このことを理解していない。

本書を通じて私は、レムナントのクリスチャンに、これまで長い間無視されてきた真の歴史を伝えることを目指している。それは、アイザック・ニュートンの自覚的な霊的弟子の遺産を受け継ぐ霊的相続者たちによって、1788年にいかにこの国が政治的にハイジャックされたのか、そして、1789年にそのハイジャッカーたちの霊的な親族が組織した社会革命がフランスにおいていかに始まったのか、という歴史である。

https://www.garynorth.com/philadelphia.pdf

 

 

2018年8月25日



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